辻 724 ページ27
「ソレを頼んだのはさっきも言ったが、もう1人のお前…�猗薪将畧こΔ里�前だ」
「それが意味わかんないんだよ。
どうして敵さんのお願いで蘭丸をこんな所に連れて来てるの？罠かなんかじゃないの？？」
「俺もよくは知らねェ……ただ�爛筌牒瓩箸海離團鵐�頭を接触させないようにしてるだけだ」
「�爛筌牒瓩辰特�？」
段々イドラがまた喧嘩腰になって行き、見ていてハラハラしだか、ふとイドラの問い掛けにザナークは1度口を噤む。
そうして次の瞬間、ザナークの口から意外な人物の名前が飛び出した。
「＿＿＿＿SARUだ」
「サル？」
「…？」
聞き覚えのない名前に、俺は首を傾げた。
サル……猿？動物の猿ならまだわかるのだが。
イドラも最初は俺と同じような反応だったが
何か思い出したのか、途端に険しい表情に変わった。
「…そう言えば、こっちの隼人達も言ってた…
『��SARU�瓩砲狼い鯢佞韻蹇戮辰董帖�
もしかして、その��SARU�瓠帖帖�」
「えっ…？知ってるのか？」
「詳しくはわからないよ。
ただ……僕をこっちの世界に連れて来た理由に、その��SARU�瓩辰謄筌弔�関係してるみたいだよ。
僕をソイツに会わせないように、って……」
イドラの話を聞き、俺は思わず傍に寝かせた4人を見遣る。
瞬木、真名部、皆帆、九坂……
恐らくこの反転世界に住む、《イドラのサーカス》の団員……
その瞬木が彼女を誘拐した理由が……彼女を守る為？
��SARU�瓩箸い�人物に会わせないようにする為？
もしかして、円堂さんとエリカさんを攫ったのも同じ理由なのだろうか…？
「一体、何者なんだ……その��SARU�瓩辰謄筌弔蓮帖帖�
「さぁな。俺も詳しくは知らん」
「僕もよくわからない……話に聞いただけだから。
ただ、隼人達の話によると、こっちの世界の僕はもうソイツに操られてる、って聞いたから……」
「あ、操られてる…？！」
続けて出た彼女の言葉に俺は思わず声を上げた。
操られてる、って……あのAが？
ついさっきまで一緒に時間を渡り、過去の円堂さんを救っていたあのAが……？
思い起こされるのは、イドラの代わりに団員を纏める彼女の姿。
性格はこっちのイドラと変わらず、飄々としていて掴み所が無く、でも何処か抜けている、ただの少女。
団員と接している時は何処か楽しそうで、嬉しそうで。あまりにもいつもよ彼女だっまから。
とても操られている人間だとは思えなかった。
しかし、もしもあの状態で操られているのなら……
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