辻 720 ページ23
4人を安全な場所に移動させた後、イドラに薬や包帯などを�狒呂辰騰瓩發蕕ぁ�彼等の手当てをした。
4人はいずれも気を失い、ボロボロの姿で怪我が酷く、手当するのに時間を要した。
途中でイドラも手伝ってくれたので、その後は少し楽だったが……イドラもイドラで心配だから、あんまり手伝わせるのも申し訳なかった。
……因みにザナークは1度も手伝ってはくれず
ただ後ろで壁に寄りかかって見ているだけだった。
「あとは目が覚めるまで待ってよっか。
その間、キミ達の話を聞かせて？」
一通り処置を見てからイドラは振り返ると、俺とザナークを交互に見てからそう言った。
俺は1度ザナークの方を振り返るが
対してザナークは一瞥しただけで、特に何の反応も見せなかった。
コイツ……なんでこんなに非協力的なんだ。
大体、この現状において1番知ってるのはお前なんだろうに。
「……勿体ぶってないで、そろそろ話してくれたらどうなんだ？お前は知ってるんだろう？どうして俺達がこんな目にあってるのか」
「……いいだろう」
痺れを切らして俺がそう言うと、ようやく奴は壁から背を離した。
何様なのか偉そうにそう言って、おもむろにこちらに歩み寄ると「その前に、」とイドラの前で足を止めた。
そうして訝しむようにイドラを見下ろして、ザナークは尋ねた。
「………お前、本当に『イドラ』か？」
「肯定するだけなら誰にでも答えられる質問だね。
キミの知っている『イドラ』だと証明するには、一体どうすればいいかな？能力を見せればそれで満足かい？」
対してイドラは先程の事もあって機嫌が悪いんだろうか。
何処か刺々しい態度で返すと、彼女はおもむろに無くなってしまった左腕の袖の一部に白い右手を添える。
そうしてそのまま、撫でるように肩から指先まで動かすと、驚く事に撫でた所から袖が戻り始めた。
やがて元の長い長い黒の袖に直る。
勿論、解れや汚れも一切無し。
俺の知っているイドラのコートに元通りだ。
「……」
「さっきも見たと思うけど、もう片方もした方がいいかな？
その場合は何を�倏鵬��瓩靴茲Δ�？
キミが乗ってたそこの変な乗り物にでも触れてみる？」
早速直った長い袖を振りながら、イドラは俺達が乗って来たザナークの乗り物を指し示した。
途端にザナークの眉間にシワが寄った。
だがそれはイドラも同じだ。
どうやらイドラは相当機嫌が悪いらしいようだ。
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