探偵フクロウと独りのハイエナPart16 (ページ10)

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▼別れページ10

その後、私達はファラム・オービアスを飛び立つ事になった。

勿論、目的地は地球。私達の星だ。

でもその前に、私と剣城だけは少しだけ残って
世話になったファラム・オービアスの人達に最後の挨拶をしようってなって。

和人からは「ちゃんと戻って来る？」なんて不安そうに聞かれたよ。

さっき、ちゃんと「居てあげる」っつったのにさ。
信用ないの。

これからはちゃんと帰って来るって、教えてあげないとね。

ﾋﾗﾘ「結局Aも出てっちゃうのね。
もう少し可愛がってやりたかったわ」

ﾊﾞﾙｶﾞ「多くは語らん……さっさと帰るがいい。自分達の故郷に」

ﾛﾀﾞﾝ「でないと涙抑えられないもんね、ｸｸｸ…」

ｶﾞﾝﾀﾞﾚｽ「A～、ホントに行っちゃうのか？」

A「そ、そんな顔しないでよ、ガンダレス……
こっちだって色々我慢してんだから……」

ファラム・オービアスの紫天王とこの星の女王であるララヤ様が見送りに来てくれ、それぞれ別れを惜しむ言葉を口にする。

そういう事言われるとこっちだって泣きたくなる。

我慢してるけど、そろそろ限界。

……ただ、リュゲルだけいないのが少し気になるケド。

ﾗﾗﾔ「ツルギ……達者でな」

剣城「ララヤも元気でな」

ﾗﾗﾔ「……それとお前！ツルギにあまりちょっかいを掛けるでないぞ！」

A「あ、まだ怒ってらっしゃる…？」

ララヤ様はどうやらまだ御立腹の御様子。

剣城には優しい微笑みを浮かべていたというのに
私の方に向き直った途端にコレだ。

やっぱりチビ扱いしたのはダメだったか……
気にしてたんだろうな、きっと。

……と、そろそろ出発の時間になるって言うので。
私と剣城はギャラクシーノーツ号に乗り込もうと踵を返した。

リュゲルがいなかったのは気になったけれど……時間だからしょうがない。
最後に会えなかったのを残念に思い、若干もやっとしたまま剣城に続いてギャラクシーノーツ号に足を踏み入れたその時だ。

ﾘｭｹﾞﾙ「＿＿＿＿待ってくれっ！！」

ふと、リュゲルの声が聞こえて私は思わず振り返る。

そうしたらリュゲルはこちらに駆け寄って来ていて
私の前で立ち止まり、ゼーゼーと苦しそうな呼吸を繰り返す。

どうやら随分急いで来てくれたようだ。

リュゲルの顔を見て少し安心した私だったが
一方で、どうして最初からいないのかが気になった。

その理由は、次の彼の一言で明らかになる。