トショシツ ページ6
その後は放課後まで、いつもと変わらない学校生活を送った。
勿論、ストーカー探しにも勤しんだが、少なくとも同じクラスの生徒の中にはいなさそうだと皆帆は考える。
そうなると違うクラスか、はたまた上の学級か……
探す範囲が広がって、探す難易度も高くなる。
とは言え、部活にも所属していなければ、知り合いもいない皆帆にとって、上級生との関わりなどほとんどない。
地道に聞き込みもしつつ、犯人に近付くしかないだろう。
「(ああ、いけない。ストーカーの件ばかり考え過ぎて忘れる所だった)」
そんな事をぼんやり考えながら皆帆はリュックを背負って帰ろうとしたが、ふとリュックの中にある物を思い出した。
ソレは本だ。図書室で借りた、推理小説の本。
皆帆は本を読むのが好きで、特に推理小説に目が無い。
毎日、とまではいかないが足繁く通っていて
その度に新しい小説を借りていた。
丁度昨日、リュックに入っている小説を読み終え、次の小説を借りようとしていた皆帆は教室を出ると玄関ではなく、図書室のある4階へと向かった。
「(生徒もエレベーター使えるようになれば良いのにな……)」
1階から4階までそんな事を考えながら階段で登る。
一応ここ天河原中学校にもエレベーターは1台あるのだが、校則によって生徒の使用は禁止されているのだ。
体力のない皆帆にとっては3階層分登るのでもう疲れてしまったが、おかげで目的地である図書室に辿り着く。
普段は放課後は十数人、人がいるはずだが
この時は図書室にはまだ生徒が誰もおらず、しぃんと静まり返っていた。
静かなのはいい事だが、司書も見当たらないので少し困ってしまう。
本を返すのにも借りるのにも、司書か図書委員に貸出カードを見てもらわなければならないのに。
自分1人でするワケにもいかないので、皆帆は仕方なく人が来るのを待つ事にした。
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＊IJu＊(プロフ) - 偽薬さん» こんにちは！まさか偽薬さんからコメントを…！ありがとうございます！自分が書くとどうしても長編になってしまうので、短編が書ける偽薬さんが逆に羨ましいです…(笑)応援ありがとうございます！偽薬さんも自分のペースで作品作り頑張って下さい！ (2021年11月23日 1時) (
レス) @page43 id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
偽薬(プロフ) - こんにちは、偽薬です。地の文と会話文のテンポが良く、ストーリーの深め方も魅力的でした！ 長編書けるのとても羨ましいです……応援しています！ (2021年11月22日 23時) (レス) @page2 id: 21f878ceea (このIDを非表示/違反報告)
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