シラナイバンゴウ ページ50
「とりあえず、その子に磯崎くんの動向を出来るだけ見張ってもらえるように言ってもらえるかな？あと、なるべく1人にならないようにって。
襲われる可能性だって無くはないからね。最低でも登下校は誰かと一緒にした方がいい」
ひとまず皆帆は真名部にそうアドバイスして、その場で件の少女に連絡してもらい、2人は解散した。
しかし解散してからも皆帆の頭の中では3件のストーカー犯についての考察は続いた。
3件ものストーカー事件。
手口はよく似ていて、同一人物の可能性もなくはない。
ただ、そうなるとどうして犯人は同時期に3人もの人間を付け狙うのか。
何か3人に共通点でもあるのだろうか。
それとも、やはり犯人はそれぞれ違うのか。
だとすると、それはそれで犯人探しが大変なのだが。
「うぅ〜ん……」
考えれば考えるほど、皆帆の頭の中でこんがらがっていく。
皆帆は大きな溜息を吐く。
家に帰ってから整理しようと思ったその時だった。
不意に皆帆のスマホが小さく鳴り響く。着信音だ。
ストーカーの件もあって、皆帆は思わずﾄﾞｷｯとした。
ポケットからスマホを取り出し、確認する。
画面を開くと知らない番号だった。
「まさか」と思い、皆帆は少し考えてから意を決すると、恐る恐る緑色のボタンを押して、そっとスマホを耳に当てた。
「…………もしもし？」
『もしもし？……皆帆、だよな？』
しかし聞こえて来た声は皆帆が想像していたよりもずっと低く、そしてこちらよりもずっとビクビクしているのが声色ですぐわかった。
その声には聞き覚えがあった。
皆帆は思わず目を丸めると、相手の名前を口にする。
「は……隼総くん？」
『あ、あぁ……一昨日振りだな』
向こうも皆帆の声を確認すると、安心したように息をついた声が微かに聞こえ、声色から怯えの色が無くなった。
まさか隼総から連絡が来るとは思わなかったので、皆帆は驚いた。彼とは隣の席だから話す程度の仲で、連絡先を交換するまでのものではなかったから。お互い番号を知らなかったのだ。
急な電話なのもあるが、何よりこの間の事もあり、皆帆は聞きたい事がなかなか言えずに黙り込んでしまうと、ソレを察してか隼総が『この間の事は気にしてない』とハッキリ言葉にして伝えた。
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＊IJu＊(プロフ) - 偽薬さん» こんにちは！まさか偽薬さんからコメントを…！ありがとうございます！自分が書くとどうしても長編になってしまうので、短編が書ける偽薬さんが逆に羨ましいです…(笑)応援ありがとうございます！偽薬さんも自分のペースで作品作り頑張って下さい！ (2021年11月23日 1時) (
レス) @page43 id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
偽薬(プロフ) - こんにちは、偽薬です。地の文と会話文のテンポが良く、ストーリーの深め方も魅力的でした！ 長編書けるのとても羨ましいです……応援しています！ (2021年11月22日 23時) (レス) @page2 id: 21f878ceea (このIDを非表示/違反報告)
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