オトモダチ ページ45
「……えっ？」
ぽつり、告げられた言葉に皆帆は思わず聞き返す。
Aは悲しそうに笑いながら空を見上げると、目を細めて話を続けた。
「有名な女学院に入れられるの。所謂『お嬢様校』ってヤツかしら。
それを機に本格的な花嫁修行……って言ったら変だけど、春梨財閥の名に恥じないよう、私なりに学んでいくつもりよ」
「……」
「本当はもうとっくにその女学院に通っているはずだったんだけれど……私が我儘を言って、中学は此処に入れてもらったの。�爐�嬢様�瓩�ら1番遠いこの学校にね」
天河原中は不良校……とまではいかなくても、そういう噂が多い。実際、上級生の人の中にそれっぽい人をよく見るし、一時期はサッカー部員も荒れていた時期もあった。
現在はまた真面目に学校生活を送っているが
その時の噂も未だに流れたままなのだろう。
「…よく、親が許可したね」
「
だって最後の自由な学生生活だもの。
……まぁ、結局は何にもないまま、なんだけれど」
はぁ、とAは1つ溜息を吐く。
彼女にとっては最後の自由な学生生活。
きっと彼女なりに理想を思い描いていたんだと思う。
しかし、ソレが叶わないまま彼女はこの学校を卒後しようとしている。
隼総に対する好意を確かめたかっただけなのに。
気付いたら皆帆はそんな事も忘れていた。
何か言葉を掛けたかったが、いい言葉が浮かばなかった。そんな言葉よりも『行っちゃうの？』という感情の方が強くて、強くて。
ふと、Aは顔を皆帆の方に向ける。
そうしてニコッと、嬉しそうに微笑むと「でもね、」と続けた。
「皆帆くんがね、こうして私とお友達になってくれたのは、とっても嬉しいの…！
私、こうして対等にお喋り出来る人ってあんまりいなかったから……お昼だって、こうして食べた事も無くって。
だから、とってもとっても嬉しいの……
良かったら、これからも
言ってからAは「わ、私達ってお友達……よね？」と確認した。
恐る恐る、皆帆の顔を覗き込む。
不安げな瞳と目が合い、皆帆は言い掛けた言葉を飲み込んだ。
そうして微笑みを
「……勿論！これからも是非、よろしくね！」
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＊IJu＊(プロフ) - 偽薬さん» こんにちは！まさか偽薬さんからコメントを…！ありがとうございます！自分が書くとどうしても長編になってしまうので、短編が書ける偽薬さんが逆に羨ましいです…(笑)応援ありがとうございます！偽薬さんも自分のペースで作品作り頑張って下さい！ (2021年11月23日 1時) (
レス) @page43 id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
偽薬(プロフ) - こんにちは、偽薬です。地の文と会話文のテンポが良く、ストーリーの深め方も魅力的でした！ 長編書けるのとても羨ましいです……応援しています！ (2021年11月22日 23時) (レス) @page2 id: 21f878ceea (このIDを非表示/違反報告)
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