テガカリナシ ページ39
「今日はありがとう、2人とも。良かったらまた話聞かせてよ」
ひとまず皆帆の聞きたい事を一通り聞き終え、皆帆は2人と別れた。
2人も「また明日ね」「じゃあね」と教室を出て行くと、教室には皆帆1人だけが残る。
皆帆は1度自分の席につき、一つ息を吐くと
2人から聞いた話を自分の頭の中で纏める事にした。
とは言っても、結果的にはストーカー犯に繋がりそうな話はなかった。
隼総のファンクラブに入っている生徒は先程も言ったら結構な数なので、そもそも2人が全員を把握し切れていないのもあるのだが
2人的にその中で特に隼総に執着するような人はおらず、皆純粋に隼総のファンとして応援しているようだったと話していた。
勿論、あの2人もそうなのだろう。
隼総の事を『カッコイイ』『素敵』と持て囃しはするが『結婚したい』『付き合いたい』とまでは言わなかった。
Aと隼総の関係について尋ねた時は寧ろ『2人が付き合ったらお似合いだよね』とまで言ってみせるぐらいだ。
その様子と語る時の熱量から、少なくともあの2人はストーカー犯とは何の関係も無いだろう。
「(まぁ…そう簡単に手掛かりは見つからないよね…)」
多少期待していた分、皆帆は肩を落として落胆する。
ストーカー犯がいるとしたらファンクラブが1番怪しいと見込んでいたが……何だか違う気がしてきた。
しかしファンクラブの生徒でないとすると、一体どんな人間なのだろう……？
過去に隼総に告白し、フラれた人？
今も尚、恋焦がれる人？
前者だとしたら隼総本人から話を聞かないとわからない。
やはり先輩の人達からも話を聞いた方が良いだろうか。
「(それに……彼女の事もなぁ……)」
更にもう1つ、春梨Aについて。
彼女は隼総の事を知っている。
その理由はてっきり彼女が隼総のファンクラブに入っているからだと思っていたが、今日の2人の話でソレが崩れた。
学年も違う、同じ部活にも所属していない。
更にはAは『高嶺の花』
そんな2人の接点など無いはずなのに。
Aは隼総を知っている口振りだった。
「(……彼女も、犯人候補に入れた方が良いのかな)」
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＊IJu＊(プロフ) - 偽薬さん» こんにちは！まさか偽薬さんからコメントを…！ありがとうございます！自分が書くとどうしても長編になってしまうので、短編が書ける偽薬さんが逆に羨ましいです…(笑)応援ありがとうございます！偽薬さんも自分のペースで作品作り頑張って下さい！ (2021年11月23日 1時) (
レス) @page43 id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
偽薬(プロフ) - こんにちは、偽薬です。地の文と会話文のテンポが良く、ストーリーの深め方も魅力的でした！ 長編書けるのとても羨ましいです……応援しています！ (2021年11月22日 23時) (レス) @page2 id: 21f878ceea (このIDを非表示/違反報告)
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