グウゼン ページ30
次の日、皆帆はいつも通りの時間に登校する。
昨日の隼総の件について考えながら。
昨日の隼総の態度も勿論気になる…が
やはり彼の中で1番気になるのは、春梨Aの事だった。
彼女が何故、隼総を知っているのか。
そうして何故、自分達があの日隼総の家に行く事を知っていたのか。
彼女は3年生の先輩で、サッカー部には所属していない。だから接点はほとんど無いはず。
なのに何故知っているのか。どういう関係なのか。
それともファンクラブに所属していて、一方的に彼を知っているのだろうか…？
どちらにしろ、隼総の家に行く事を言い当てたのは気になる。
そもそも、彼女は隼総が不登校である事を知っている…？
だとしたらどうやって知ったのだろう？
最近、学校で見掛けないから？
それとも知り合いから聞いたのだろうか？
いや、でも…彼女の周りにはあまり人がいないらしいし……人から聞くのは無いの…か？
流石に挨拶を交わす程度の仲の人はいて欲しいものだが
生憎、皆帆は彼女についてまだ分からない事だらけなので、そこについては何も分からない。
考えれば考える程、他の疑問が浮かんで来る。
まるでポップコーンのように一つ一つが膨らんでしまうので、皆帆は頭がパンクしそうになってしまう。
そんな時、ふと皆帆の肩がまたトントンと軽く叩かれる。
昨日の朝も感じた感触だ。
振り返ると案の定、噂のA本人が立っていた。
「おはよう、皆帆くん」
「…おはよう、春梨先輩」
最近は本当に彼女とよく会う。
だが少なくとも登校時は偶然なのだろう。
ハンカチを拾ったあの時も同じぐらいの時間だったし
きっと彼女は皆帆と同じ時間ぐらいに登校しているのだ。
Aは皆帆と目が合うと、何処か嬉しそうな微笑みを浮かべながら朝の挨拶を交わす。
挨拶だと言うのに相変わらず眠くなりそうな声だ。
それにほんのりジャスミンが香る。
朝から彼女と会えた事に若干喜びを感じながらも皆帆は彼女と並んで歩くと、暫くはまた他愛もない話に花を咲かせた。
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＊IJu＊(プロフ) - 偽薬さん» こんにちは！まさか偽薬さんからコメントを…！ありがとうございます！自分が書くとどうしても長編になってしまうので、短編が書ける偽薬さんが逆に羨ましいです…(笑)応援ありがとうございます！偽薬さんも自分のペースで作品作り頑張って下さい！ (2021年11月23日 1時) (
レス) @page43 id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
偽薬(プロフ) - こんにちは、偽薬です。地の文と会話文のテンポが良く、ストーリーの深め方も魅力的でした！ 長編書けるのとても羨ましいです……応援しています！ (2021年11月22日 23時) (レス) @page2 id: 21f878ceea (このIDを非表示/違反報告)
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