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見覚えのある頭なのです ページ44

パンのコーナーに辿り着くと、私はお目当ての食パンを探す。

確か八神さんが好きなのは6枚切りのちょっと特別なパン。普通の食パンより分厚くて、フワッフワなのが特徴的なパンなのです。


私も何度か頂いた事がありますが、あのフワッフワを体験したらもう普通の食パンじゃ物足りなくなってしまいます。

たっぷりバターを塗って食べると最高に美味しいんですよ、アレ。



「えぇっと、八神さんの食パンは……」



時間も時間だからか、棚に並んでいたパンは疎らで
中には売り切れている物もあった。

『売り切れていたらどうしよう…』と考えながら探していると、ふと棚の向こう側から見覚えのある頭が飛び出していた。


……あの焦げたチョコレートみたいな色した頭に青いメッシュの頭は……



「古城?お目当ての品は見つかったか?」

「ああ、はい。居ました」

「い…居ました?」

「ほら、見て下さい。向こう側に……」

「あーー!!やっぱりAだ!!」



丁度不動さんにも話し掛けられたので、向こう側にいる人の事を教えようとしたその時
幼い子供の声で名前を呼ばれ、私は思わずそちらを見遣る。

すると、そこには誰かさんによく似た顔の可愛らしい少年が立っていた。
片手には人参、もう片方の手にはお菓子が握られ
こちらをまん丸の瞳で見つめていた。



「瞬、何大声出してるんだ?
店の迷惑になるからやめろって……」



続いて、向こう側にいた人物が動き出し、普段よりも随分と優しい口調で宥めながらやって来た。

最初は愛らしい少年に目を向けていたが
やがて私達の方に向けられ、途端に大きく目を見開く。


対して不動さんは「げぇ」と嫌な顔を隠す事はなく
私は小さく手を振りながら挨拶してみました。


「こんばんは、瞬木くん(・・・・)
奇遇ですね、こんな所で会うなんて」

「……お前らかよ……」



やはり、向こう側にいたのは瞬木くんでした。
しかも今回は弟くん達も一緒です。

私に声を掛けたのは瞬くん。
瞬木くんと一緒にやって来たのは雄太くん。


雄太くんも私に気付くと「あ、Aだ」と呟き
瞬くんは私の元に駆け寄ると元気な声で話し掛けて来ました。

弟くん達なのです→←チョロいのです



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*IJu*(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます…!楽しんで頂けたようで良かったです^^更新頑張りますー! (2021年11月4日 1時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2021年11月3日 4時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月29日 2時

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