胃袋に正直なヤツなんだ ページ40
最初は古城も何処か行こうとしてたんだと思う。
此処に来るまでにも随分と張り切っていたし、電車の中でなんかマップとか見てたし。
しかし案の定と言うか、やっぱりと言うか。
途中でオシャレなカフェを見つけると、古城はそこに吸い込まれるように入って行った。
やはり彼女は食い物には目が無いらしい。
いつも通り過ぎてこっちは安心した。
「聞いてないです……こんな素敵なカフェが此処にあるなんて聞いてないです…！うぅ……パンケーキ美味しそう……」
「なんでちょっと悔しそうなんだ？
いいじゃねーか。いい店見つけられて」
「だって私、こんなの想定してませんでしたから……本当はもう少し奥に行った所にあるショッピングモールで一緒にお買い物したいなって思ってたのに……
こんな所で時間を使うなんて………あぁ……トッピングも選べるんですねここ……」
「…とりあえず、1回メニュー表見ないで悔しがろうか？」
席ついてメニュー表を開いた瞬間、何故か悔しそうにメニュー表で顔を隠す古城。
声音は確かに心底悔しそうに聞こえるが
度々メニュー表に描かれている食べ物に心を奪われているようで、悔しいのか食べたいのかわからない。
いや、多分どっちもなんだろうがな……
「お、軽食もあるじゃねーかここ。俺サンドイッチにするか」
「私も食べます……この卵のやつ……」
「…パンケーキは？」
「チョコバナナに生クリーム追加で…」
「飲み物は？」
「ココア……」
「りょーかい。注文しとくな」
「あっ……食後にショートケーキ注文していいですか…」
「パンケーキはデザートじゃないのか……」
そんなこんなで、とりあえず注文を済ませると
メニュー表をしまったので悔しそうに机に突っ伏す古城とご対面。
ややムッとした顔をしながら水のグラスを持つ古城は宛ら酔い潰れたOLのようだ。
まぁ、一口も飲んでないんだケド。
そんな顔するなら此処に寄らなきゃ良かったのに…
胃袋に正直なヤツめ。
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＊IJu＊(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます…！楽しんで頂けたようで良かったです^^更新頑張りますー！ (2021年11月4日 1時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2021年11月3日 4時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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