▽リボンが277こ△ ページ35
『おはよ、じんくん！』
ふと目を開くと、目の前にはAがいた。
彼女はいつもの無邪気な笑顔を浮かべながら、いつも通り鼻先がくっつくような至近距離で真名部を起こしてくれたようだった。
真名部はその距離の近さに驚いたが
次に、彼女が目の前にいる事に驚き、思わず目を丸く見張る。
自分は、本来帰るべき自分の家に帰ってしまったはず。だから彼女はいないはずなのに。
なのに何故、彼女が目の前にいるのか。
もしや、彼女の家に戻ったのかと思い周りを見渡すと、驚く事にそこは真名部の家の部屋の天井だった。
『……………えっ』
『どうしたの、じんくん？』
家の天井とAを交互に見遣り、呆然とする真名部。
そんな彼の顔を不思議そうに見つめながら首を傾げるAに、真名部は暫く1人頭の中で考えていた。
……天井は確かに、自分の、真名部の家の天井だ。
なんなら今寝ているベットも自分の家の物だし、何よりこの部屋自体が自分の部屋だ。
Aと過ごしていたあのリビングではない。
どうして彼女が此処にいるんだろうか。
そもそも彼女は自分の家の場所は知らないはずなのに。
家を特定して来た？
それとも実は知っていた？
どっちなのかは知らないが、どちらにしろ現状は再会に喜んでいる場合ではない。
此処は真名部の家だ。
つまり、今この家には母がいる。
時計を見ていないから時間はわからないが、夜遅くか朝早くなら父もいるだろう。
2人に見つかったら間違いなく彼女は不法侵入として通報されてしまう。
だからまずは彼女を隠さないと。
そう考えて真名部はようやく起き上がり
困惑する彼女を他所に、彼女が隠れられるような場所を探している時だった。
ｺﾝｺﾝ、扉がノックされた。
続いて『じんちゃん、入るわよ』の声。
母の声だ。
母が自分を起こしに来たのだ。
真名部は一瞬でパニックになった。
もう隠れ場所を探している場合じゃない。
Aは相変わらず不思議そうに真名部を見るだけで隠れる素振りも見せず、扉のドアノブがゆっくりと傾く。
ｶﾞﾁｬｯ、と子気味のいい音を立てて扉が開かれる様を、真名部はただ見ている事しか出来なかった。
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＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ストーリーは前々から薄ら出来上がっていたので、書いちゃいました()まだお話をまとめている途中なのでパスかけてありますが、お話が固まり次第公開しようと思いますので、気長に待って頂けると……！更新頑張ります！ (2021年5月18日 22時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - 「箱庭少女の孤高哀歌」のその後を書いていただきありがとうございます！パスワードがかかっている為まだ見れていませんが無理なさらず投稿して下さい！応援してます♪ (2021年5月18日 18時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - ありがとうございます！気長に待ちますね！無理だけはなさらずに！ (2021年5月12日 8時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ですが、まさかこうしてわざわざ御希望のコメントを貰うとは……！ちょっと前向きに考えてみますね！ (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» 他の作品も掛け持ちしてるし、まだまだ書きたい作品があるので優先順位が自分の中でどんどん後ろに追いやられている状態です…… (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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