△リボンが269こ▽ ページ27
その後、促されるまま朝食を食べ、真名部は自室へと戻った。
母は案の定、真名部の傍を離れようとしなかった。
食べている最中でも何かと真名部を気にかけて、ことある事に頭を撫でて。
普段は一言二言話す事はあれど、すぐに離れて自分の事をやり始めると言うのに。
そんなに息子が帰って来てくれて嬉しいのだろうか。
……それとも、自分を見張っているのだろうか。
どちらにしろ、ずっと傍にいられるのはハッキリ言って鬱陶しい。
Aと違って母はなんだか自分に気を使っているようで、返って真名部が疲れてしまう。
だから真名部は1人になろうと自室に入り、そこでまず大きな溜息を吐いた。
「(気持ちはわかるけれど……
これじゃあ前とは別の意味で息が詰まる……)」
ベットに移動しながらそんな事を考え、思わず顔を顰める。
気にかけてくれるのは良いのだが、母の場合はしつこ過ぎる。
こうなると前の距離感の方が良いとさえ思えてしまう。
Aだったら傍にいても、こんなに苛立つ事はなかったのに……
寧ろ、彼女を声を聞いていないと不安になる程だったのに。
ベットに腰掛け、また真名部は溜息を吐く。
早くもAに会いたくて堪らない。
このまま家を飛び出して、彼女のいる家に
しかし、母がいるとなるとソレは難しい話だ。
あの様子だと、きっと外には出させてくれない。
会えないのだ、Aに。
そう考えたら頭が痛む。
真名部は思わず頭を抱えた。
「(こっそり抜け出す……でも何処から？
此処の窓？裏口？玄関？
抜け出したとしてもすぐに見つかったらダメだ。
通報されて、また探される……
それでAさんの家を特定させるのはもっとダメだ。
でもこうしているのもいけない……Aさんの病気が心配です。
ただの風邪ならいいのですが、違う病気だったら……自然治癒にも限界はありますし、こうしている間に病がどんどん進行している可能性も……)」
何とかしてAの元に行けないか。
真名部は唸りながら必死に思考を巡らせる。
なるべく平穏に。それでいて、迷惑にならない方法を。
しかし考えても考えてもいい案は浮かばない。
皆帆がいたなら、或いは思いついたかもしれないが、生憎彼はいないし、連絡も取れるような状況じゃない。
真名部は大きな溜息を吐くとベットに寝転がり
それからも暫く、1人で考え続けていた。
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＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ストーリーは前々から薄ら出来上がっていたので、書いちゃいました()まだお話をまとめている途中なのでパスかけてありますが、お話が固まり次第公開しようと思いますので、気長に待って頂けると……！更新頑張ります！ (2021年5月18日 22時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - 「箱庭少女の孤高哀歌」のその後を書いていただきありがとうございます！パスワードがかかっている為まだ見れていませんが無理なさらず投稿して下さい！応援してます♪ (2021年5月18日 18時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - ありがとうございます！気長に待ちますね！無理だけはなさらずに！ (2021年5月12日 8時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ですが、まさかこうしてわざわざ御希望のコメントを貰うとは……！ちょっと前向きに考えてみますね！ (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» 他の作品も掛け持ちしてるし、まだまだ書きたい作品があるので優先順位が自分の中でどんどん後ろに追いやられている状態です…… (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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