△リボンが260こ▽ ページ18
「いきなり逃げる事ないだろ？全く……」
真名部を捕まえ、尚も逃れようとする真名部を押さえ付けた霧野は溜息を吐きながらそんな事をボヤく。
遅れて神童も2人の元に追いつき、神童は「助かった、霧野」と礼を述べると、真名部の方に向き直った。
ﾀﾞﾗﾀﾞﾗと嫌な汗が流れる。
きっと2人にAの事を話しても理解してくれないだろう。
皆帆達と同じように自分を連れ戻し、Aに罰を与えるんだろう。
嫌だ嫌だ、それだけは。
彼女と離れ離れになるのだけは。
真名部は必死に身を捻り、腕を捩って霧野の腕から逃れようとするが、拘束がより強くなるばかりで解放される事もなかった。
「おい、暴れるなって…！」
「っ……離して下さいっ…！」
「……皆帆達の話は本当だったんだな」
予想以上に逃げようとする真名部に霧野も驚き、神童は案の定と言いたげに呟いた。
『皆帆』と聞いて脳裏についこの間の出来事が浮かぶ。
自分の考えを、想いを、彼女を。
理解されず、しようともされず。
寧ろ頭ごなしに否定される瞬間を。
真名部はもう信じられなかった。
誰も自分達を理解してくれる人はいないと諦めていた。
例えどんなに親しくても、自分とAの関係は否定されるんだろうと諦めていた。
だから真名部はもう話すつもりはなかった。
ただ、どうやってこの場を切り抜けられるのか。
どうやったらAの元に帰る事が出来るのか。
そればっかり考えた。
「なんで逃げようとするんだよ…！
お前、誘拐されてたんだろ？」
「それがなんですか…！
一体何が悪いって言うんです…！」
「い、いや……お前は被害者なんじゃないのか？」
「違います！確かに僕は誘拐されましたけれど、でも被害者なんかじゃないです…！！」
「ど……どういう事だ……？」
らしくもない怒鳴り声をあげる真名部に霧野は困惑の表情を浮かべた。
神童は元アースイレブングループのイナリンクを見ているので、真名部の主張は理解出来たが
霧野はそんな神童から軽く話を聞いただけなので、どうして被害者である彼が逆上し、助けようとしている自分達から逃れようとしているのかわからなかった。
困惑顔のまま霧野は神童の方を見遣る。
何処か助けを求めているような瞳だった。
なので神童は真名部に歩み寄ると、静かに口を開いた。
「皆帆の話によれば、お前は誘拐犯に好意を寄せているらしいな」
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＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ストーリーは前々から薄ら出来上がっていたので、書いちゃいました()まだお話をまとめている途中なのでパスかけてありますが、お話が固まり次第公開しようと思いますので、気長に待って頂けると……！更新頑張ります！ (2021年5月18日 22時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - 「箱庭少女の孤高哀歌」のその後を書いていただきありがとうございます！パスワードがかかっている為まだ見れていませんが無理なさらず投稿して下さい！応援してます♪ (2021年5月18日 18時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - ありがとうございます！気長に待ちますね！無理だけはなさらずに！ (2021年5月12日 8時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ですが、まさかこうしてわざわざ御希望のコメントを貰うとは……！ちょっと前向きに考えてみますね！ (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» 他の作品も掛け持ちしてるし、まだまだ書きたい作品があるので優先順位が自分の中でどんどん後ろに追いやられている状態です…… (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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