△リボンが259こ▽ ページ17
「……どちら様、ですか？」
真名部は必死だった。
どうにかして、この状況を打破したかった。
とにかく、振り向いてはいけない。
顔を見られたら終わりだ。
そう考えて真名部は振り返らずに口を開いたが
背後の人物は確実に真名部の正体を知っていた。
「人違い、ではないでしょうか」
「なら、顔を見せてくれないか？」
「すみません……急いで…いるもので」
「顔を見るだけだ。振り返って確認するだけ」
「っ…」
しかももう1つ、後ろから別の声が聞こえた。
もう1人の連れだろうか。
真名部は思わず生唾を飲み込む。
そっと首を動かして、真名部は背後の人物達を見遣る。
そこに立っていたのは2人の人物。
1人はウェーブの掛かったグレーの頭の少年。
もう1人はピンクのお下げを揺らす、少女のような少年。
神童拓人と、その友人の霧野蘭丸だ。
真名部の肩を掴んだのは神童。
その後ろで霧野も神童と同じように目を見張りながら、真名部を見つめていた。
「やっぱり…真名部なんだな？」
「……っ！」
「あっ、オイっ…！！」
2人と目が合った瞬間、真名部は走り出した。
背後から2人の声が聞こえたが、真名部はそれを無視して走る。
何故2人は此処にいるのだろう？
たまたま？偶然？
それとも、やはり自分を探して？
どうしてよりによってこんな日に知り合いに会うんだろう。
ちょっと近場に出掛けただけなのに。それだけなのに。
後ろを振り返る余裕はないが、背後から迫る足音から追い掛けられているのだけはわかる。
しかし真名部はこれ以上長く走れそうにない。
少し走っただけなのに、もう息が切れてしまっていた。
適当に曲がり角を曲がって、どうにか視界を切ろうとするが、背後からの足音は撒けそうにない。
それどころか近付いているような気さえする。
いや、実際近付いているんだろう。
真名部は元々運動能力は備わっていない。
しかし神童と霧野は今でもサッカーをやっている。
体力も足の速さも歴然だった。
「＿＿＿＿捕まえたっ！」
「っ…？！」
乾いた音と共に真名部の手首が掴まれる。
霧野が真名部に追いついて、真名部の手首を掴んだのだ。
振り払おうと真名部は直後に手を振ったが振り払えず
真名部は咄嗟に持っていた袋を振り回して、攻撃する。
だがソレさえもかわされ、更にその手首さえも抑え込まれ。
少女顔に似合わぬ力で真名部は押さえ付けられ、真名部は勉強しかして来なかった今までの自分を酷く恨んだ。
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＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ストーリーは前々から薄ら出来上がっていたので、書いちゃいました()まだお話をまとめている途中なのでパスかけてありますが、お話が固まり次第公開しようと思いますので、気長に待って頂けると……！更新頑張ります！ (2021年5月18日 22時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - 「箱庭少女の孤高哀歌」のその後を書いていただきありがとうございます！パスワードがかかっている為まだ見れていませんが無理なさらず投稿して下さい！応援してます♪ (2021年5月18日 18時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
莉央夏 - ありがとうございます！気長に待ちますね！無理だけはなさらずに！ (2021年5月12日 8時) (レス) id: e85eafe245 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» ですが、まさかこうしてわざわざ御希望のコメントを貰うとは……！ちょっと前向きに考えてみますね！ (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 莉央夏さん» 他の作品も掛け持ちしてるし、まだまだ書きたい作品があるので優先順位が自分の中でどんどん後ろに追いやられている状態です…… (2021年5月11日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
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