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内緒にしてほしいのです ページ46

「とりあえず……1人暮らしの件はこれから色々話し合おうか。お家とかも一緒に探さないとね」



姿勢を改めて、ヒロトさんはそう言うので私は思わず拍子抜けする。

てっきり、反対されるか色々心配事を言われるかすると思っていたのですが。寧ろ協力的でした。


思わずポカンとしていると、ヒロトさんにまたクスクス笑われてしまいました。



「……1人で暮らしてもいいんですか?」

「当たり前じゃない。俺は止めないよ。
Aちゃんが決めた事なんだから」

「本当に?」

「本当。ちょっと心配だけど……でも、Aちゃんが自分で考えたんだから」

「心配で急に私の家に押し掛けて来たり、周りの人にお金握らせて私を監視したりしませんか?」

「……Aちゃん、俺の事どんな人だと思ってる?」



ちょっと最後はふざけてしまいましたが、ヒロトさん曰く全然オッケーみたいです。

こうもあっさり許可が取れると、話す前に緊張していたのは何だったのかと思ってしまう。
ヒロトさんが御相手ならもうちょっと揉めると思ってました。



「とりあえず……お家の事とかはまた今度でいいかな?時間が取れそうになったら連絡するから」

「はい。ではそれまでは良い物件を見つけたら片っ端からヒロトさんに送り付けますね」

「ふふっ、うん、わかった。
……でも、あんまり送り過ぎないでね」



それは勿論なのです。
ヒロトさんはお忙しい方ですから。


お話も一通り話せたので私達は立ち上がる。
そうしてそのまま部屋から出ようとしたのですが、ふと私が1つ言い忘れていた事があったので思わず「あっ、」と声を上げてしまいました。

襖に手を掛けていたヒロトさんは一旦止まり「どうしたの?」と振り返るので、私は答えます。



「その……私が1人暮らしする事、他の皆さんには言わないで下さい。私のタイミングで言おうと思っているので……」

「……うん。わかったよ。
この話は皆には内緒にするね」



私のお願いにヒロトさんは微笑み頷くと、襖を開く。

廊下に誰もいない所を見るに、流石に盗み聞きしている人はいなかったようです。


でも一応、両隣の部屋をチェックしてみたら、ヒロトさんに「何してるの?」って首を傾げられてしまいました。

怒られると思ったんだ→←パニックなのです



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*IJu*(プロフ) - 白銀さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです^^更新頑張りますー! (2021年11月27日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
白銀 - めっちゃ好きです。頑張ってください! (2021年11月25日 0時) (レス) @page4 id: e22066a027 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月5日 14時

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