お前と同じだったんだ ページ18
「どうして……お父さんは、」
さっきとは打って変わって、今にも消えそうな、震えた声だった。
縋るような小さな声で、彼女は続けた。
「どうして、お父さんは……私と会った時、冷たくしなかったの？
私と会ったあの時に……気付いていたのなら、忘れたフリして突っ撥ねれば良かったのに。
そうすれば、諦められたかもしれないのに」
�爐修Δ垢譴弌△海鵑覆亡�待なんてしなくても良かったのに��
ｽﾞﾙｽﾞﾙと俺の腕の中でずり落ちながら、彼女は吐き捨てる。
きっと彼女は自分が思っていたよりも
ずっとずっと期待してしまっていたんだろう。
心のどこかで分かっていても、期待せずにはいられなかった。
その反動がコレなら、そう思う気持ちもわかる。
辛く悲しい思いをするくらいなら
最初から無かった方が、大人しく身を引けたかもしれない。
期待なんてしなければ、それ以上は無いのだから。
「……お前と同じだったからじゃねぇの？」
「………………ぇ？」
崩れ落ちそうな彼女の身体を支えながら、俺はおもむろに口を開いた。
少し遅れて古城が間抜けな声を絞り出し、顔を上げて俺を見上げる。
未だに頬に伝う涙を俺は指で拭いながら
俺なりに、親父さんの気持ちになって言葉を続けた。
「お前が親父さんに会いたかったように
親父さんもお前に会いたかったんじゃねぇのか？
だってお前ら、ホントよく似た親子だもんな」
「…………」
「それに、仮に再会した時に親父さんの態度が冷たかったとして、お前が諦めるとかねーよ。
親父さん譲りの頑固者なんだから。
どうにかして理由作って、しつこく会いに行ってただろうさ。俺を巻き込んでな」
コイツの親父さんも、古城に期待したんだと思う。
だって今まで、古城は自分に会いたくないんだって思っていたんだから。
古城を捨てた自分は嫌われていると思っていたんだから。
そんな娘がいざ会ってみたらベタ惚れってんだから。
それはもう幸せだっただろうさ。
でも変にひねくれてるモンだから、記憶が無くなったフリしやがってさ。
結局、最後まで面と向かって言えないで。あの野郎。
オマケに妙な手紙まで置いてって。
最期ぐらい素直になれってんだ。
妙な所で似るんじゃねぇよ。
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＊IJu＊(プロフ) - 白銀さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです^^更新頑張りますー！ (2021年11月27日 23時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
白銀 - めっちゃ好きです。頑張ってください！ (2021年11月25日 0時) (レス) @page4 id: e22066a027 (このIDを非表示/違反報告)
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