▲リボンが380こ▼ ページ40
「それよりまなべ！ここ、お花いっぱい咲いてるね！このお花、なんて言うの？」
彼岸花に負けず真っ赤になる真名部に対し、Aはすぐ話題を切り替えると、周りを見渡しながら尋ねた。
しかし真名部は内心、気味が悪いと思っていた。
彼岸花はただでさえ『死』を連想させる花なのに
辺り一面を覆い尽くす勢いで咲いているのだ。
その鮮やかな赤色も�犒讚瓩鮖廚錣擦襦�
だが真名部は何よりも彼女の感性を大切にしているので
この時も本心を決して口には出さず、花を指し示しながら彼女の疑問に応えた。
「『彼岸花』って言います。別名�獎惻邵参抬瓩箸盡討个譴討い覯屬如�…詳しくは、よく知らないですけれど」
「ヒガンバナ！キレイだね！毒とかあるのかな？」
「さ、さぁ…でも確か、あったような…
ってちょっと！？触ったらダメです！」
話を聞きながら傍にあった彼岸花に触れようとしたAの手を真名部は慌てて掴んで止めた。
花についての知識はほとんど無いが、有毒性については聞いた事があったので念の為。
実際、表面を触れる分には毒の心配はない。
止められたAは「えー」と膨れっ面をしていたが
ふと思い出したかのように止められた真名部の手を逆に握ると、踵を返して走り出した。
「それよりまなべ！何処か行こーよ！」
「ち、ちょっと…！何処に行く気なんですか？」
「此処じゃない所！もしかしたら向こうに面白い所があるかも！」
「お、面白い所、って…例えば？」
「うーーん…ショーテンガイ！」
Aに引っ張られながら真名部は尋ね、返ってきた返答に思わず真名部は目を白黒される。
遊園地やら水族館やらを想像していたのだが……
彼女の場合はそれよりも商店街が好きなのだろうか。
それとも、自分と一緒に行った事があったからこその答えなのだろうか。
そう考えたら、真名部は自然と頬を綻ばせた。
とはいえ、此処は天国とも地獄とも言えない死後の世界。
加えて周りは彼岸花が咲いているばかりで、建物なんて見当たらない。
こんな所に商店街は愚か、家の1つも無いんじゃないだろうか。
そうは思ったが、彼女の楽しそうな顔を見て、真名部は口に出さなかった。
「…はしゃぎ過ぎて迷子にならないで下さいね」
「大丈夫だよ！ちゃんと手を繋いでるもん！」
真名部の一抹の不安を拭い去るように、Aは繋がれた真名部の手をしっかりと握り締める。
その感触に、あたたかい体温に。
真名部は安心したように微笑んだ。
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＊IJu＊(プロフ) - キジバトさん» 初めまして！コメントありがとうございます^^楽しんで頂けているようで良かったですー！作者無計画なんでこの章で終わるかはわかりませんが、でも終わりが近付いているのは確かなので、是非最後まで楽しんで頂けたら…！更新頑張ります！ (2021年12月24日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キジバト - 初めまして！この作品めちゃめちゃ大好きです！文章もすっごい神だし、真名部の心の動きとかがすごく丁寧に書かれててすごく面白いです！クライマックスなのはちょっと寂しいですが，そのまま最後まで頑張ってください…！応援してます！ (2021年12月23日 1時) (レス) @page1 id: 7552df8542 (このIDを非表示/違反報告)
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