△リボンが373こ▽ ページ33
「…………抵抗を、やめれば……彼女を、助けてくれますか？」
遂に真名部は降伏した。
縋るような声で訴える真名部に、男は1つ頷く。
真名部はその返答を聞いて、向けていた血塗れのナイフをゆっくりと下ろした。
その表情は何処か安堵しているようで。
男は目を細めると、掲げていた腕を下ろし、真名部に向けて手を差し出す。
真名部はソレを呆然と見つめていると、男は口を開いた。
「キミはようやく�狎気靴た喚瓩鮗茲衞瓩靴燭鵑世諭�
「……」
「協力、ありがとう。
大丈夫。コレは降伏ではない。
彼女を助ける為に必要な事なんだ」
「…………」
「……さぁ、彼女をこちらに……」
ナイフから手は離したが、彼女は離したがらない真名部。
男はおもむろにしゃがみ込み、そっと手を伸ばす。
掛ける言葉は優しくて、優し過ぎて。違和感を感じるぐらい優しくて。
でもその時の真名部は彼女を助けたくて。
それだけで頭がいっぱいだった。
最後に真名部は、彼女を抱き締めた。
もう一生、こう出来ないかもしれないから。
淡い緑色の頭を撫でて、背中を擦る。
彼女の背は震えていた。
本当はずっとずっとこうしていたい。
でもそんな事したら、彼女は死んでしまう。
それだけは頭が理解していたから、抱擁は2秒も掛からなかった。
最後に真名部は名残惜しそうに彼女から身を離す。
そうしてそのまま、男に彼女を預けようとした。
預けようと、したのに。
「＿＿＿＿勝手に、決めないで！！」
再び、彼女が動き出してしまった。
真名部が手を離したナイフを今度は彼女が手に取り
目の前の男に向けて腕を突き出した。
ナイフは男の腹部に深々と突き刺さり、男は呻き声を上げる。突き刺された瞬間、周りの警官達は息を呑んだ。
突然の事に真名部は驚くばかりで、止める事も出来ない。
ただ「信じられない」と目を見張るばかりだった。
「そうやって……なんでも……決めつけないで…！！
私の、事も……まなべの、事もっ……決めつけないでっ！！」
今にも息絶えそうだったのに。
何処にそんな力があるのだろうか。
Aは既に深く深く突き刺さっているはずなのに。
更に深く貫こうとナイフを力いっぱい押し付ける。
そのせいでナイフは持ち手をも男の体に埋まる勢いで沈んでいき、男は苦痛に顔を歪め、更に呻き声を上げた。
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＊IJu＊(プロフ) - キジバトさん» 初めまして！コメントありがとうございます^^楽しんで頂けているようで良かったですー！作者無計画なんでこの章で終わるかはわかりませんが、でも終わりが近付いているのは確かなので、是非最後まで楽しんで頂けたら…！更新頑張ります！ (2021年12月24日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キジバト - 初めまして！この作品めちゃめちゃ大好きです！文章もすっごい神だし、真名部の心の動きとかがすごく丁寧に書かれててすごく面白いです！クライマックスなのはちょっと寂しいですが，そのまま最後まで頑張ってください…！応援してます！ (2021年12月23日 1時) (レス) @page1 id: 7552df8542 (このIDを非表示/違反報告)
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