△リボンが368こ▽ ページ28
「(いけない……このままじゃ真名部くんは……！)」
皆帆は考える。どうにかして彼を助ける方法を。
どうにかして、彼を正気に戻す方法を。
そうでなければ、これ以上犠牲が出てしまうかもしれない。真名部まで撃たれてしまうかもしれない。
しかし、現状真名部が落ち着く方法は恐らくないだろう。
例え彼女を撃った警官を差し出しても、彼の怒りは収まらない。
寧ろ、新たな犠牲者を生み出すだけだ。
「ねぇ、誰なんですか…？彼女を撃ったのは誰なんです？早く出て来て下さいよォ……
それとも、この場にいる人全員
「くっ…来るんじゃないっ！それ以上近付いたら発砲するっ！」
真名部は真名部でフラフラとした足取りをしながらも、警官の1人に向かって行く。
警官は自分の方に向かっていると分かると銃を向け、警告するが、真名部は全く聞く耳を持たない。
首を傾げて歪んだ表情で問い掛ける真名部はまるで悪魔にでも取り憑かれたようで、警官の銃を持つ手が微かに震えた。
「やめろ！撃つんじゃない！」
「で、ですがっ…！」
「ああ……もしかして、アナタですか？」
「ﾋｯ…！」
銃を撃った警官が怒号を上げ、銃を納めるよう告げるが
あまりの恐怖に銃を構える警官は下ろそうとしなかった。
しかも銃を構えた事で真名部を刺激してしまい
真名部は犯人を見つけたとばかりに歪に笑う。
銃を構える警官は恐怖に震え上がった。
警官の指は震えながらもしっかりと引き金に置かれている。
皆帆はその瞬間、最悪の瞬間を想像してしまい、大きく目を見開いた。
「……っ？！」
その時だった。
真名部の背後から警官が這い寄り、真名部を取り押さえたのは。
彼は真名部に足を刺された警官。
痛みに蹲っていたが、真名部が自分に背中を向けたので
刺されていない方の足を使って器用に真名部の背後に迫っていたのだ。
真名部はソレに気付いておらず、咄嗟に腰に抱き着く警官を見遣る。
「離して下さいっ！」と藻掻きはするものの、気が動転して存在を忘れたのか、ナイフを振るう事は幸い無かった。
「今です、皆さんっ……！
早く、彼の確保、をっ……！」
腰にしがみつく警官は暴れる真名部に必死に食らいつきながら、周りで傍観する警官達に告げる。
ソレを合図とばかりに再び警官達が真名部に向かおうとしたその瞬間
鈍く、低い音が響き渡った。
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＊IJu＊(プロフ) - キジバトさん» 初めまして！コメントありがとうございます^^楽しんで頂けているようで良かったですー！作者無計画なんでこの章で終わるかはわかりませんが、でも終わりが近付いているのは確かなので、是非最後まで楽しんで頂けたら…！更新頑張ります！ (2021年12月24日 0時) (
レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
キジバト - 初めまして！この作品めちゃめちゃ大好きです！文章もすっごい神だし、真名部の心の動きとかがすごく丁寧に書かれててすごく面白いです！クライマックスなのはちょっと寂しいですが，そのまま最後まで頑張ってください…！応援してます！ (2021年12月23日 1時) (レス) @page1 id: 7552df8542 (このIDを非表示/違反報告)
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