彼女の感心 ページ8
「南東…じゃあ、あそこも通過するよね…」
これからの流れを聞いて、ふとゴウセルが何やら呟く。
「ん?何がだゴウセル?」
「少し寄り道をしてほしいんだ。
どうせ1日じゃ着かないんでしょ?」
「なんだよ、どっか行くのか?」
「うん、ちょっとだけ」
気になって尋ねたが、ゴウセルはニコッと笑ってそう言うだけだ。
まだ慣れてないヤツの笑顔に僕は顔を顰める。
……つか、何聞いてんだろ。
どーせ僕には関係ない事なのに。
「さてさてさーて!今後の方針も決まった事だし…
着くまで各自自由にしてていーぞ!」
「あ、いいんだ」
「1日じゃ着かない長旅だからな。
鎧も脱ぎたかったら脱いでいいぞ」
「じゃあ脱ぐわ」
「決断早いね、A…」
重苦しいだけの鎧を脱ぐ許可も出たので、僕はその場で脱ぎ始めると、キングが呆れた様にそう言った。
そうしてその場で一時解散となり、中に戻る者、その場に残る者、はたまた浮かび上がる者と様々だ。
「A、少しいいか?」
「あ?」
散り散りになる中、ふとマーリンは私の元に歩み寄った。
僕はまた何か言われるのかと身構えていたが、そういう事ではなかったらしく
彼女が片手を差し出すと、何も無かったはずの空間から見覚えのある2冊の本が現れた。
『
そう言えばマーリンに貸したっきりだったっけな。
「恐らく今回の作戦において、戦闘は回避出来ない。
なので一時的にだが『
「…因みに、何処まで解読出来た?」
「半分、と言った所か…
魔女族の書体は思いの外複雑でな」
「それでも半分は解読出来たのかよ…」
…流石〈暴食〉と言った所か。
恐ろしい女だ。
マーリンでも解読はまともに出来ないだろうなと思ってたんだけど。
ま、とりあえず一時的とはいえ返されたし
僕は素直に2冊の『
「因みに以前はあった黒い『
アレの解読も是非進めたい」
「あー…それは止めた方がいい。
あの魔導書にはほとんど禁術しか載ってないから」
「禁術…?ほう、興味深いな…
一体どのような禁術が載っているのか…
「アンタが言うとシャレになんねーよ」
…黒い方は本当に危ないから
マーリンには絶対見せないようリラにも言っとかないと。
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*IJu*(プロフ) - Schall_108さん» こんばんは、コメントありがとうございます!そう言って下さって嬉しいです…!掛け持ちしているのでノロノロ更新ですが、是非気長にお待ち頂けると…!すみませんorz (2021年4月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
Schall_108(プロフ) - こんばんは!やっぱりこの小説好きです!毎日更新楽しみにしてます)^o^( (2021年4月4日 23時) (レス) id: ac70789a4c (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Schall_108さん» コメントありがとうございます…!!て、徹夜?!余程夢中になられたんですね…!恐縮です(´˘`*)まだまだこの物語はつづきますので、宜しければ最後までお付き合いして頂けると嬉しいです…!更新頑張ります〜! (2021年1月20日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
Schall_108(プロフ) - ゴウセルの夢小説を漁っていたら!この作品に会いました!読むのがやめられなく6時間かけて徹夜で読んでしまいました!更新楽しみに待ってます!あと‥。素晴らしい作品を長い間書き続けて頂いてありがとうございます!本当にこの作品大好きです! (2021年1月19日 6時) (レス) id: ac70789a4c (このIDを非表示/違反報告)
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