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彼女とナージャの記憶 ページ11

「…でもいいの?その…俺とナージャの記憶……思い出は、沢山……沢山あるから。
一度に全部見せたらA、疲れちゃうかも」

「人形のクセに人の心配してんじゃねーよ。
僕は構わないから、とっとと済ませろ。
ほら魔力(プラチナソード)も切ったから」

「……わかった」



前置きもそこそこに僕は腕を組んでゴウセルを見上げると、記憶に集中する為に目を瞑った。

ゴウセルが近付く気配がする。
ソレがピタリと僕の前で止まると、僕の頬の紋様をなぞるように撫でられる感触がした。

思わず肩が震えた。
1度目を開け、薄目でゴウセルを睨むとゴウセルは「ごめんね」と謝った。


……心が戻っても、無闇に僕に触れようとはするのな。
そこは前と変わらなくって、少しだけ安心した。


再び目を閉じ、集中すると、遂にその瞬間は訪れる。

撫でられていた方とは反対側の耳元でビビッ瓩伐擦なったと思った次の瞬間



僕の脳裏に爛福璽献磴竜憶瓩一気に流れ込んだ。



『私はナージャ。あなたの名前は?』

『そんな悲しい顔しないで。またすぐに来てあげる。約束するわ』

『ワクワクからドキドキまで全部詰まった冒険物語よ!私主人公のメルドルが大好きなの!!』

『私、そんな彼に怖いくらい惹かれているみたい…』

『私ね!馬に乗るのはこれが生まれて初めてなの!!』

『ごめんねゴウセル』

『ありがとう…』




「…………A?」

「っ……っ……?……?」



ゴウセルが送って来た記憶はあまりにも膨大で
僕は思わずその場でよろけて倒れそうになる。

咄嗟にゴウセルが腕を伸ばして支えてくれたが、少しの間まともに立てなかった。


頭が…重く、感じる。
ナージャとかいう人間と過ごしたのは長寿の魔女からしてみればほんの僅かだと言うのに、1日1日が濃厚で、胸焼けしてしまいそうだ。


薄いベリーのような色の頭した女。
エメラルドを埋め込んだような眼で、可愛らしい女だった。
きっとリラが見たら殺したくなるぐらいの美人だろうな。


ナージャは……本当にゴウセルが好きだったようだ。

いや、もうアレはお互いの気持ちを知っていたんだろう。キスとかしてたし。
ゴウセルもずっと笑ってて、本当……本当に、幸せそうだった。

彼女と醜い感情→←彼女は見たい



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設定タグ:七つの大罪 , ゴウセル
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*IJu*(プロフ) - Schall_108さん» こんばんは、コメントありがとうございます!そう言って下さって嬉しいです…!掛け持ちしているのでノロノロ更新ですが、是非気長にお待ち頂けると…!すみませんorz (2021年4月7日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
Schall_108(プロフ) - こんばんは!やっぱりこの小説好きです!毎日更新楽しみにしてます)^o^( (2021年4月4日 23時) (レス) id: ac70789a4c (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - Schall_108さん» コメントありがとうございます…!!て、徹夜?!余程夢中になられたんですね…!恐縮です(´˘`*)まだまだこの物語はつづきますので、宜しければ最後までお付き合いして頂けると嬉しいです…!更新頑張ります〜! (2021年1月20日 0時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
Schall_108(プロフ) - ゴウセルの夢小説を漁っていたら!この作品に会いました!読むのがやめられなく6時間かけて徹夜で読んでしまいました!更新楽しみに待ってます!あと‥。素晴らしい作品を長い間書き続けて頂いてありがとうございます!本当にこの作品大好きです! (2021年1月19日 6時) (レス) id: ac70789a4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年11月14日 1時

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