【イナイレ】シッカーラプンツェル5【不動明王】 (ページ24)

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◇ラプンツェルのお見舞いページ24

私はフドウに汚い所を全部押し付けて、オマケに私の最期もフドウに背負わせようとしたから。

そんな酷い人のお見舞いになんて来るはずがない。
タカナシ達と連絡しないのだって、もしかしたら私と間接的に繋がるのを嫌がってるのかも。

…………あんな事、しなければ良かった。

フドウが傷付くの分かってたのに。
フドウが優しいの分かってたのに。

あの酷い試合を、自分がライモンを傷付けた事実を。
私のせいにしたくなくて。私もやったって思いたくなくて。

全部全部、フドウに擦り付けようとしたんだもん。

………フドウ、絶対私の事嫌いになったよね。

もしも今会えたとしても、もう前みたいに優しくなんてしてくれないんだろうな。

面倒も見てくれないし、意地悪な言葉も掛けてくれない。

ううん、そもそもフドウの事だから会おうとなんてしないだろう。

私の顔なんてもう二度と見たくないだろうし。
偶然どこかで会ったとしても知らんぷりされそう。

「フドウ……今、何処にいるの……？」

それでも一目会いたいと思う私。

変だよね。可笑しいよね。
どうして、そう思うんだろうね。

その答えは私はわからない。

……ううん、本当はわかってるのかも。

－－－

心のどこかでフドウの事を考えながら、賑やかになった病院生活は暫く過ぎた。

リハビリのおかげで足は大分動くようになり、少しの間なら1人でも歩けるようになった頃。

その日のお昼ご飯を食べた後、私は病室で読書をしていた。

お母さんが新しい本を買ってくれたから。
その本を読んでいたの。

その時だ。

〝ｺﾂｺﾂ〟と窓に何かが当たる音がしたのは。

私は1度本から顔を上げて、窓辺の方を見る。

その後すぐに〝ｶﾞｻｶﾞｻ〟って木が揺れたから
枝でも当たったのかと思った。

窓をノックされたようにも聞こえたけれど、気のせいかな…と思ったけれど、直後に変な期待をしてしまった。

私は本に栞を挟んで、そっと窓辺に近付いてみる。

そうして窓を開くと、やはりそこには誰もいなかった。

やっぱり気のせいだったのかな、って私は窓を閉めようとしたが、ふと視線を落とすとある物が窓枠に乗っかっている事に気付く。

ソレは小さな三葉のクローバーだった。