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△リボンが153こ▽ ページ9

そうだとすると学校も休んで1日中探している可能性も無くはない。
そうでなくても放課後はきっと自分を探しに行ったり、情報を集めていたりするのかもしれない。

そんな中でバッタリ出くわすなんて最悪で。
そうでなくても、自分の姿を見たこの稲妻商店街の人間が彼等に話してしまうかもしれない。


そうなってしまったら、自分が此処にいた痕跡を残してしまう事になる。
運良く今まで手掛かりを残さず来たのに、此処に来てソレは避けたかった。


何より、Aの事を知られたくない。
自分と一緒にいる事が見つかったら、彼女も色々と聞かれてしまうだろう。

彼女の正体は正直に言えるはずもないし
かと言って救世主かと言われたら、鋭い友人から何か言われてしまうだろう。


嫌な可能性ばかりが脳裏に過ぎる。
グルグルと真名部の頭の中で回って、目眩を起こしそうになった。

真名部は一刻も早く此処から立ち去りたかった。
今はまだ良くても、夕方頃には雷門中から下校してくる生徒が通って来るだろう。
その生徒に見られたらお終いだ。


しかしそんな真名部の気持ちとは裏腹に
Aは「うーーん」と少しの間唸ってから、申し訳なさそうに返した。



「…ごめんね、じんくん。
私、ここ以外のお店のある所知らないの。
まともに覚えてるのがここだけだから」

「そ……そう、ですか」



考えなくは無かったが、考えたくなかった返答に真名部はギュウと帽子の鍔を握り締めた。

そうなると他に行く宛てがない。
いつも行っていたショッピングモールは事件のせいで今頃閉鎖されているだろう。


いっその事、帰った方が…とも考えたが
そうなると食料の事が心配になる。
ショッピングモールの方もいつから営業が再開されるのか全くわからない。



「どうする、じんくん…?
行きたくないなら、1回帰る?」

「…………いえ、」



考え込む真名部に、Aは首を傾げて恐る恐る尋ねる。すると真名部は1つ息を吐いてから、首を横に振った。

思わずAは目を見開くと、真名部は強ばった顔のまま続けた。



「…とりあえず、今日は此処で買いましょう。
でも今回ばかりはふざけるのはナシでお願いします」

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*IJu*(プロフ) - ルナストーンさん» 御指摘ありがとうございます!そうですね、それですね(´・ω・`)早速直して来ます〜! (2020年12月17日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - あのー[△リボンが181こ▽]の[鼻を突かれで、真名部は毛布の中に顔を引っ込めた]のところの[鼻をつかれで]になってますが、[鼻を突かれて]なのでは? (2020年12月17日 16時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年11月5日 3時

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