リ ボ ン の 檻 4 【真名部陣一郎】

△リボンが150こ▽ ページ6

『白昼堂々、通り魔再来か』とのテロップと共に流れるショッピングモール内の映像。

現場は階段の踊り場で、殺された男性は頭部を1発殴られた後、階段から転落してしまったらしい。


手掛かりの少なさとその犯行の手口から『通り魔殺人事件』の犯人と関連があると思われ、警察もそちらと合わせて現在捜査しているらしい。

たった数分の短い内容だったが、行き詰まっていた皆帆達にはソレは唯一の手掛かりだった。
彼等の中でも『通り魔殺人事件』と今回真名部を誘拐した犯人が同じではないかと薄々感じていたから。



「……あのショッピングモールって……」

「……『通り魔殺人事件』の現場に近いな」

「って事は……もしも真名部を誘拐したのがその事件の犯人なら……」

「……」



予想は全く外れているかもしれない。
しかし、彼等にとってはもうそう考えるしかなかった。

皆帆は地図で一応そのショッピングモールのある場所を確認するが、やはり近い。
その場所にも赤いペンで丸で囲んでから、皆帆は椅子から立ち上がった。



「皆！明日はこのショッピングモールの周辺を徹底的に調べよう！もしもあの犯人が真名部くんを誘拐したのなら、真名部くんはまだ周辺にいるはずだ！」

「じゃ、明日もいつも通り学校終わったら現地集合だな」

「僕ももう少しこの事件について調べてみるよ…！
とにかく、早く真名部くんを見つけないと！
もう一刻の猶予も無いんだ！」



先程までの暗い雰囲気から一変
勢い付いた皆帆に集まった4人もようやく笑みを浮かべた。

明日の予定も決まった所で、その日は解散となり
皆帆の家に集まっていた4人はそこからﾊﾞﾗﾊﾞﾗに帰路を歩いた。



「待っててね、真名部くん…！
必ずキミを見つけてみせるから…！」

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