△リボンが183こ▽ ページ39
「そのお布団、お洗濯するの?」
Aは真名部が気になるのか、読もうとしていた絵本を置いて、そんな真名部の後ろをついて行った。
案の定話し掛けられ、Aは首を傾げるので
真名部は顔を顰めながら答えた。
「はい、洗濯しますよ。
ニオイがキツ………ち、ちょっと気になるので」
「でもどうやって洗うの?フツーのお洗濯と同じ?」
「いえ、多分それだと色々と問題が……
かと言ってやり方を知っているかと言われれば、実は僕も知らなくて」
「そうなの?まなべにもわからないことってあるんだねー!」
「……ま、まぁ!何となくやり方は予想が付きますケド!」
両親は共働きで家にいない事が常なので、2人に変わって洗濯をする事はままあったが、流石に掛布団の洗い方は真名部でもわからない。
しかし彼女にそう言われるのが悔しくて、真名部はつい見栄を張ってしまった。
そうしたら素直なAは信じてしまい「流石まなべ!」と頭を撫でられた。
真名部はそっと視線を彼女から逸らす。
撫でられる事は拒まず、暫く受けていたが、やがて意を決したように洗濯機に向き直った。
「それでそれで?まずはどうするの、まなべ?」
「え、えぇっと……水を張ります…」
「どうして?」
「その……ほら!普通の洗濯と違って大きいので!
水を張って……せ、洗剤を入れて溶かしてしまわないと!溶け方にムラが発生してしまう可能性が…」
「むら……?村って溶けるの?
洗剤で村が出来るの?」
「いえ、その村ではなく、えっと……
……と、とりあえず!まずは水を張りましょう!」
真名部なりに考えて、それっぽくAに説明し
最後は押し切るように洗濯機をいじり始める。
しかし人の家の洗濯機なのでボタンの並びが違い
真名部は一瞬戸惑ってしまう。
すると横から手が伸びて、真名部の代わりにボタンを押し込む。
「コレでいいの?」
「は、はい…ありがとうございます。
あとは水が溜まるまで待ちましょう」
「じゃあ待ってる間に一緒に遊ぼ、まなべ!」
「……自作のすごろくはやめて下さいね」
動き出した洗濯機を前に真名部を礼を述べると
Aは嬉しそうに笑ってから真名部の手を引いた。
そんな彼女に真名部は呆れた顔をしつつも
抵抗せずについて行った。
15人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*IJu*(プロフ) - ルナストーンさん» 御指摘ありがとうございます!そうですね、それですね(´・ω・`)早速直して来ます〜! (2020年12月17日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - あのー[△リボンが181こ▽]の[鼻を突かれで、真名部は毛布の中に顔を引っ込めた]のところの[鼻をつかれで]になってますが、[鼻を突かれて]なのでは? (2020年12月17日 16時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ