△リボンが177こ▽ ページ33
「ん〜……と、ねぇ……この問題ね、変なんだよ。
なんか、ね……何度やっても、ね……上手く答え、書けなくて……」
「…眠いんですか?」
「ううん〜……ちょっと寝そうになるだけ」
「眠いんですね」
眠気からまともに読み書きが出来なくなって来たのだろう。
Aが指摘する所に何度も数字を書いた跡があったが、彼女自身は認識していないようだった。
そんな彼女の頭を撫でて「寝ましょうか?」と尋ねると、Aは「ん〜…」と頷いた。
なので彼女を連れてソファまで連れて来ると、Aはいつも通りソファのすぐ下の床に寝転がる。
そのまま目を閉じるAに真名部は毛布を掛けてやろうとすると、Aは頭を上げて「いらない」と首を横に振った。
「でも床の上は寒いんじゃないですか?
元々この毛布はアナタのですし…」
「ううん、ママのだよまなべ……
それに、寒いのは…まなべだって同じでしょ……」
「そもそも、床で寝るのだって……敷布団とかはないんですか?布団でなくても、他の毛布とか……
とにかく、直接床で寝るのは確実に身体にも悪影響です」
「ん〜〜………」
彼女の身体を心配して真名部は告げたが、途端にAは眉を顰めて縮こまる。
眠いからこれ以上は話したくないのだろう。
言ってから真名部も申し訳なく感じるが、かと言って床で寝る彼女をこのままにするのもどうかと思う。
彼女が寝てからこっそり毛布を掛けてしまおう。
そう考えて真名部は『おやすみ』と言おうとしたが
おもむろに彼女は半身を起こすと、眠そうに瞼を擦って立ち上がった。
「おふとん、あるかわからないけど……
見にいって、みる……」
「あの、そっちはお風呂場ですが…?」
「あれ…?なんでこっちにおふろあるの…?」
「……行きたい部屋は何処ですか?」
真名部の考えが見透かされているのだろうか。
Aはフラフラとした足取りでお風呂場に向かって行き、真名部に指摘されると方向転換して何故か窓の方へと歩き出した。
そのままぶつかりそうになったので、真名部は彼女の前に回り込んで肩を掴み尋ねると
Aは寝ぼけ眼で真名部を見つめた後、眠そうな声音で答えた。
「………ママの寝る部屋………」
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*IJu*(プロフ) - ルナストーンさん» 御指摘ありがとうございます!そうですね、それですね(´・ω・`)早速直して来ます〜! (2020年12月17日 23時) (レス) id: c0312d3eb1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - あのー[△リボンが181こ▽]の[鼻を突かれで、真名部は毛布の中に顔を引っ込めた]のところの[鼻をつかれで]になってますが、[鼻を突かれて]なのでは? (2020年12月17日 16時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
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