▼想いの結晶 ページ44
試合は振り出しに戻り、イクサルフリート側からのキックオフ。
でも天馬の勢いは止まらず、開始直後に天馬はボールを奪い取った。
絶好調だな、天馬…！
鉄門「ついて行くぜ、キャプテン！」
久坂「ついて行かなきゃ！」
野咲「ギャラクシーイレブンじゃないよねっ！」
好葉「うん！」
そんな天馬を先頭に、後ろにギャラクシーイレブンも続いて行く。
残り時間はあと僅か。
皆の想いはただ1つ。
皆帆「こういうキャプテン、嫌いじゃないけどね！」
真名部「見えました…！キャプテンの本来の姿！」
天馬「皆、行くぞ！皆で勝ち取る勝利だ！」
天馬もそんな皆の想いに答えるように頼もしい笑顔を浮かべると、神童と剣城と共に前線に向かい、ボールを囲んだ。
ボールに皆の想いが集約する。
フィールドにいる皆のみならず
ベンチにいる私達の分も。
そうして淡く、優しく輝いて、私達を照らした。
天馬「皆の想いが入ってるんだ…なんとかなるさっ！！」
ボールが上に上がると、天馬達3人も跳躍する。
天馬は最後に嬉しそうに。
それでいて何処か楽しそうにそう言うと
光り輝くボールに向けて、自分達の想いも込めた。
『『『ジ・アース
全ての人の想いが込められたシュートは今まで見た事が無いくらいの特大威力。
それもそうだ。だって此処にいる全員分のシュートだもん。
私達の想いは決して弱くなんてない。
強い想いの一つ一つが集まったんだよ。
そう簡単に止められるワケがないだろ。
ｵｽﾞﾛｯｸ「追加点はやらん！」
キーパーは止めようと構えるも、シュートの前に再びオズロックが立ちはだかった。
でもその顔付きに何だか違和感。
なんだろう……少しだけ、淀みが晴れたって言うか…
さっきは意地でも止めようと必死の形相だったけれど。
今は濁りが少し消えて、何処かこの状況を楽しんでいるようにも見えた。
再びオズロックのソウルが発動され、私達のシュートを受け止めようとした。
でもすぐにソウルは消え去って、胸で受けるオズロックの姿が。
その瞬間、ボールを中心に光り輝いて、オズロックがその光に呑まれた。
眩い光は辺りを包み、眩しくて直視出来ない。
でも、そんな中で私は見た。
光に包まれる前のオズロックは
何処となく天馬と同じ顔で笑っていたのを。
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