彼女の為なら【七つの大罪】part8 (ページ4)

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彼女の答え合わせページ4

「はーい、じゃあ復習しましょうね？
ゴウセルが〈十戒〉の1人として疑われて、牢屋に閉じ込められた時、Aはなんて言ってたっけ？」

「………ざまぁみやがれ？」

「ざんねーん！正解は『牢屋にぶち込んだ所でアイツが逃げようと思えばいつでも逃げられるだろ』でした～！覚えてる？」

「……なんとなく」

「あと、Aは自分が見張った方が安全だって感じの事も言ってたわ。だから私が『見張ってみる？』って言ったら即答で『嫌だ』って言われたの。

でも代わりにAはある事を私に頼んで来たわ。
さて、何だったと思う？」

「えぇっと……このクソメガネをぶっ壊してくれ？」

「ぶっぶー！正解は『魂を入れ替えてその人自身だと思わせればいいんじゃない？』でしたー！」

「……リラ、もしかして楽しんでる？」

悪夢かと思えるほどの目覚めの後、僕はリラを先導にしてリオネス城内を歩く。

その間、リラにまだあやふやで完全に思い出せない事のあらましを尋ねると、何故だかクイズ形式で話された。

「違うわよ～！」と否定してはいるけれど、その顔はとても楽しそうだ。

簡潔に話してもらいたい反面、親友のそんな顔を見るとそんな事は言えない。

「ゴウセルの魔力は今やAの白銀の剣(プラチナソード)でも防げない事があるって前のAが言ってたわ。
何の対策も無しにゴウセルを閉じ込めるだけなら、自分が見張りだったとしても操られてすぐに脱走されてしまうと考えたアナタは、お互いの魂を一時的に入れ替えて、その人本人として生活してもらおうって提案したの。

だから私の『魔女の魔導書(ウィッチ・ブック)』にある禁術〝ソウル・ローテーション〟を使わせてもらったわ」

話は続き、リラはそう言いながらおもむろに手元に黒い『魔女の魔導書(ウィッチ・ブック)』を引き寄せた。

うふふ、と得意気に笑う彼女の子供っぽい笑みを浮かべるが、その手にあるおぞましい呪文ばかりが載っている本とはあまりにもギャップがあり、僕は思わず引き攣った笑みを浮かべた。

「質問、いいか？」

「はい、どうぞ。ゴウセル君？」

「魂は入れ替わっても魔力が使えては意味が無いのでは？」

「ふっふーん！よく気付いたわね！」

彼女が話している途中で、律儀に手を挙げるゴウセル。

リラもリラでだんだんノリ気になって、普段はしない君付けまでし始めた。

……こういう時のノリはこの2人合うみたいだから、ちょっと嫌だ。