○寂しい時間○ ページ32
それから私はルーデンが帰って来るのを心待ちにしながら、いつも通りゴウセルと一緒に過ごした。
でもなんだか前と少し違う気がした。
やっぱり、ルーデンが私の事嫌っていないってわかったからかな？
心も身体も軽く感じて、落ち着かないような、無性に動きたくなるような。
ゴウセルもいつも通りだったよ。
でも敢えて前と違う所をあげるとするなら
最近はヤケに甘えん坊さんになっている所かな。
前からゴウセルは度々そうなる時があったけれど
最近は更にその数が増えたような。
別に困る事ではないし、抱き締められるのは嫌いじゃない。寧ろ好きだから全然大丈夫なんだけどね。
それに甘えん坊さんのゴウセルも可愛いんだよ。
「ゴウセルー！今日のご飯はなぁに？」
「パイを作ろうと思った」
「やったぁ！ゴウセル特製パーーイ！！」
今日もいつもと変わらない1日をゴウセルを過ごす。
今日はゴウセル、パイを焼いてくれるみたい。
ゴウセルの作るご飯はどれも美味しいから、出来上がるのが楽しみ！
「ただ、材料が足りなくってな」
「じゃあまたお買い物行くの？」
「ああ。留守番頼めるか？」
「うん！任せてよゴウセル！！」
でも材料が足りないから、街に買い物に行くんだって。
私も本当は連れてってほしいけれど、今の私の身体じゃ荷物になるだけだもんね。
心配性のゴウセルを心配させないようにと
私はなるべく元気に返事を返した。
そんな私の頭をゴウセルは撫でてくれると、早速出掛ける準備を始めた。
服を着替えて、髪の色と長さを変えて、そうして微笑みを浮かべて。
やがて私の目の前に�爛▲薀鶚瓩了僂任笋辰突茲襪�
彼は柔らかく微笑んで、お財布の入った鞄を手に取った
「じゃあ、行ってきますね」
「うん！
扉の前で振り返り、彼はそう言うので
私も元気良く返すと、ゴウセルはポケットから移動石を取り出して、いつも通りに呪文を唱えた。
「ドウイ・スメス・チクチャ」
そうすると一瞬で目の前からゴウセルがいなくなり
途端に静かになる私の家。
こんなに静かなのは、いつまで経ってもやっぱり慣れない。
普段がそんなに騒がしいってワケでもない…と、思うんだけど。
でもゴウセルが帰って来るまでの間はこの静かな中、1人で過ごさなきゃいけないんだよね。
それはとっても退屈で、とっても寂しい時間。
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＊IJu＊(プロフ) - シーナさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです〜( ´ ▽ ` ) (2020年5月27日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
シーナ - 最初から読みました！スゴく綺麗で切ないお話に涙腺が崩壊しました………！ (2020年5月26日 14時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
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