○スープとパン○ ページ23
「お…おはよ、ゴウセル…」
次の日の朝。
ちゃんと起きれたようで、いつも通りゴウセルに起こされて目を覚ました。
でも今日はあんまり体調が良くない日みたい。
起きた途端にｸﾞﾗｯと頭が重く感じて、咳もちょっと出た。
控えめに咳をしながら私は無理矢理笑うと
ゴウセルはそっと私の頭を撫でてくれた。
「今日は起きたな」
「流石に毎日は…お寝坊しないん
「おはよう」と言われて私は微笑むと
そのままゆっくり、ゴウセルに凭れかかった。
ゴウセルは優しいから何も言わずに抱き止めて
更に優しく私の頭を撫でてくれる。
いつもは私がゴウセルを甘えさせるんだけど
朝は眠いからか、私が甘えん坊になっちゃうみたいなの。
「んー……今日のご飯は…？」
「スープとパンだ」
「最近そればっかりだねぇ」
「仕方ないだろう、暫く買い物に出ていないのだから」
気持ちよくゴウセルに頭を撫でられていたが
不意にゴウセルに抱えられ、そのままテーブルまで運ばれた。
椅子の上に下ろされて、ゴウセルは一旦私から離れると、キッチンの方に引っ込んだ。
きっと言っていた朝ご飯をこれから用意してくれるんだ。
それにしても最近は本当にスープとパンばかり。
仕方ないとは思う。だって最近出掛けて無いもん。
私が体調崩したりする日が多くなったから。
発作だってたまに起きるもん。
そりゃ、心配性のゴウセルは買い物なんかしてる暇無いよね。
でもだからって、ずっと家にいる事なんて出来ない。
そんな事したら食べる物が無くなっちゃうし
包帯だって無くなっちゃう。
ゴウセルだって気分転換とかしたいんじゃないかな。
本も最近新しいの買ってないし……
「…なら買い物に行こーよー、ゴーセル！」
少ししたらスープとパンを持って戻って来るゴウセル。
そんな彼に提案すると、ゴウセルはﾊﾟﾁﾊﾟﾁと目を瞬かせた。
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＊IJu＊(プロフ) - シーナさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです〜( ´ ▽ ` ) (2020年5月27日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
シーナ - 最初から読みました！スゴく綺麗で切ないお話に涙腺が崩壊しました………！ (2020年5月26日 14時) (レス) id: e97b238670 (このIDを非表示/違反報告)
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