言いたい事があったらしいのです ページ44
こんな会話をしている間にも陣君からまたメッセージが。
『本当に来れないのですか？』とちょっと不安そうな文章。
今まで先約が無い限り陣君との約束は断らなかったので、ちょっと戸惑っているのかもしれません。
本当は行きたいですし、『行きたい！』と打ちたいですし、何なら『い』と字だけ打っては消して、打っては消してを先程から繰り返していますし。
でも今回ばかりは本当に無理ですね。
これ以上、外出禁止期間が伸びるのは私としても望ましくありませんし。
仕方なく事情を説明しようと私は溜息を吐きながら文字を打ち始めると、不意に狩屋君が口を開いた。
「……じゃあ俺の部屋で勉強会する？」
「えっ……？」
思わず文字を打つ手を止めて、私は狩屋君の方を見遣る。
すると狩屋君は私から目をそらし、続けた。
「だってほら、外には出れないから……さ。
ちゃんと勉強会するんだったら…何処でもいーじゃん？」
「でも………いいんですか？」
「別に、俺だって丁度わかんないとことかいっぱいあったし……教えてくれるんなら、それぐらい……」
「わかりました、陣君とちょっと相談してみますね」
「…………………へっ？」
ﾊﾟﾁﾊﾟﾁと目を瞬かせる狩屋君。
とりあえず私は今の話を打って陣君に送ろうとすると
狩屋君が途端に慌てたように私を止めました。
「ちょちょちょちょっと待って？！」
「どうかなさいましたか、狩屋君？」
「いや！そのっ……えっ？アイツも呼ぶの…？」
「確かに狩屋君の部屋でやるのはちょっと違和感を感じますが……勉強、教えて欲しいんでしょう？」
「た、確かにそうは言ったけど、でもっ…！」
「大丈夫ですよ。言い方は厳しいかもしれませんが
陣君は丁寧にわかりやすく教えてくれるんです。
しかも教え方、お上手なんですよ。
私も理科でつまづいている所があったので、一緒に教えてもらいましょう！」
「いやっ…！だから、俺が言いたかったのはっ…！」
「…？言いたかった事があるのですか、狩屋君？
それってなんですか？」
「…………え、と…………」
何か私に言いたい事があったらしい。
でもそれを尋ねると、途端に狩屋君は口を噤んでしまいました。
マフラーの中に顔を半分埋めていますが
心做しか顔が赤くなったような気がします。
言いづらい事なのでしょうか…？
それとも寒いだけでしょうか？
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ゆうくん(結翔)(プロフ) - ＊IJu＊さん» いえいえ！！はい、頑張ってください！！！ (2020年5月6日 8時) (
レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜！ (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください！！！ (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
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