数時間前の事なのです ページ4
「あの…本当によろしかったんでしょうか…？」
私の手を引く狩屋君に何度目かの同じ質問を尋ねると
狩屋君は「いーの！」と即答した。
今から数時間前、不動さんからの電話が切れた後
私達は部屋を飛び出して病院へと向かっていた。
本当なら部屋で大人しく待っていようと思っていたんですが……痺れを切らした狩屋君が私の手を引いて飛び出したんです。
でも私も私です。だって足が止まらないんですもん。
口では不安を口にしても、足は止まる事を知らず狩屋君について行く。
私はどうやら体も正直者のようです。
「だってAはお父さんに会いたいんでしょ！
なら会いに行かなきゃ！」
「ですが、それだと不動さんの言いつけに背いてしまいます…」
「それがなんだよ？あの人の言う事わざわざ聞かなくてもいーじゃん！
それに雨降りそうだし、早くしないと！」
「雨…？」
言われて私は空を見上げると、外はいつの間にか灰色の雲が押し寄せていた。
あと数分でもすれば雨が降って来そうです。
確かにこれは急がないと。
こんな寒い時期に濡れるのは嫌ですよ、流石に。
「……ところでA」
「はい、なんでしょう？」
「病院って…どっち？」
「……私が先導しましょうか」
−−−
流石に家から駆け足で病院前までは体力の無い私にはキツく、肩を上下に揺らして空気を求める体。
対して狩屋君は何でもなさそうな顔で「大丈夫？」だなんて私の顔を覗き込む。
とりあえず、雨が降る前に間に合って良かったです…
とは言っても此処に来るまでにﾎﾟﾂﾎﾟﾂと降り始めていましたが。
この調子だと、帰りはずぶ濡れになるかもしれませんね。
折りたたみ傘、持って来るんでした。
「無理して俺のペースに合わせなくても良かったのに…」
「か…狩屋、くんが……行かなきゃ、って…言ってたのに……ゆ、ゆっくり、歩くのは…ど、うかと…思い
まして……」
「まぁ、確かに…急かした俺も悪いケドさ」
「それに……不動さんが……いつ来るか、わからなかった、ので……もし、先回り、されてたらと思うと……つい……」
「…とりあえず、息整えてから入ろうな」
「不動さん、いないみたいだから」と狩屋君は周りを見渡しながらそう付け足して、私の呼吸が落ち着くのを待っていてくれました。
本当は今すぐにでも突撃したかったんですけれどね。
みっともない所をお父さんに見られたくはなかったので、素直に狩屋君に従いました。
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ゆうくん(結翔)(プロフ) - ＊IJu＊さん» いえいえ！！はい、頑張ってください！！！ (2020年5月6日 8時) (
レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜！ (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください！！！ (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
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