これが罰なのです ページ32
ヒロトさんが何を言い出すのか。
これ以上どう罰せられるのか。
怖くて怖くて、思わず視線を落としてしまう。
でもヒロトさんの顔色が見えないのも怖くって。
ヒロトさんの今の顔見るのも怖いのですが。
…なんて、ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ震えていると
不意にヒロトさんは私達を交互に見てから続けた。
「…お父さんの所に行こうって最初に言ったのは、どっちから？」
「私です」
「俺」
しかしその質問に対しては、恐怖していたとはいえ両者共に即答でした。
返事をしてから狩屋君の方を見ると
狩屋君も私の方を見ていた。
今の私と同じ表情をしているんでしょうね。
彼は驚いたような顔をした後、途端に眉間にシワを刻んだ。
「だ、だから俺がいけないんだって言っただろ？！
俺が余計な事言ったから…！」
「元々は私が狩屋君に言ったのが悪いんです。
その気にさせてしまったし、私もその気になってしまった。私がいけないんです」
「違うの！俺がその気にさせたの！
大体A、最初は行くの渋ってたじゃん！」
「元々私はその気があったんです。
狩屋君と行かなくとも、もしかしたら陣君とも行っていたかもしれませんし、最悪1人ででも行ってたかもしれませんし」
「えっ…？つまり俺じゃなくても良かったの？同行する人……」
「何故そんなにショックを受けた顔をするのです？」
再び始まる言い争い。
終わりが見えないと思われたのか、少ししてからヒロトさんに「そこまで」と言われたので、私達は口を閉じる。
じっと、ヒロトさんは私を見てから、次に狩屋君を見遣る。
まるで犯人を追い詰める探偵のようなその視線に、私達は背をﾋﾟﾝと張って、ヒロトさんの言葉を待った。
「……Aは1週間、狩屋は5日間、学校以外の外出禁止。部活が終わったら速やかに帰る事」
「いっ…いっしゅうかん……？」
「あと、暫くお風呂掃除とか部屋の掃除、買い出しその他諸々の雑務係は2人でやってね。
サボったら外出禁止を1日延ばすからね」
「えっ…たった2人で？
雑務って何処まで…？まさか料理とかも…？」
「返事は？」
「「………………………ハイ」」
講義をしたい所でしたが、ヒロトさんが黒い笑みを浮かべて返事を求めるのです。
ならば頷くしかありません。
画して私は1週間、狩屋君は5日間の外出禁止。
更にはお日さま園でのあらゆる雑務当番を押し付けられたのでした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「イナズマイレブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - ＊IJu＊さん» いえいえ！！はい、頑張ってください！！！ (2020年5月6日 8時) (
レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ゆうくん(結翔)さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです( ´ ▽ ` )これからも頑張ります〜！ (2020年5月6日 4時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうくん(結翔)(プロフ) - とても内容めっちゃ好きです(語彙)これからも頑張ってください！！！ (2020年5月4日 13時) (レス) id: 891a01bcc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
