◇ラプンツェルの朝食 ページ9
なんとか立てるぐらいにまで回復して、私はﾌﾗﾌﾗと食堂に辿り着くと、まだ人はおらず静かだった。
サクマとゲンダを待っていようかと思ったけれど
まるで反論するように、盛大にお腹が鳴って思わずお腹を抑えて辺りを見渡した。
だ、誰もいなくて良かった……
それにしても朝からお腹が鳴るだなんて。
病院にいた頃じゃなかった現象だ。
そりゃあ、朝からあんなに走ったらお腹が減っちゃうよね。
寧ろ、朝ご飯を食べる前にあんなに動けたのは凄いと自分で思う。
これからまた動かされるだろうし…今日はちょっと多めに装うかな。
というか動かされるよね、絶対。
だってあの意地悪フドウの事だもん。
あの人は鬼だ。鬼ヶ島からやって来た鬼だ。
それか海賊か盗賊…ううん、もっともっと悪いヤツだよ。
フツー、女の子1人グラウンドに置いていかないもん。
それともフドウは私の事を女の子とは思ってないんだろうか。それはそれで怒っちゃうしちょっと落ち込んじゃう。
大体、私が体力無しだからってバカにし過ぎなんだよ！
名前だって殆どまともに呼んでくれないし…！
ちんちくりんだとか、ノロマとか、鈍臭いとか…！！
…なんて脳内でのフドウへの不満は止まらず
その怒りの矛先は片手に持つ茶碗に向かう。
私はこれでもかとご飯を装い
気付けばお茶碗には山盛りのご飯。
そのままサクマとゲンダと一緒に食べた端っこの席に乱暴に腰掛ける。
苛立ったまま私は勢い良く両手を合わせると
ﾊﾟｧｱﾝｯと食堂内にヤケに大きく音が響いた。
「…いただきます」
続いて1人、静かな食堂に響く私の声。
なんだか病院にいる時のようで寂しかった。
−−−
「よくあれだけの量を食えたな…」
ご飯を食べ終えるとサクマが苦笑いを零しながらそう告げた。
隣のゲンダもちょっと引き攣った顔してる。
そ、そりゃあ、私も多いなとは思ったけれど…仕方ないじゃん！お腹減ってたんだから！
それに意外と此処のご飯も美味しいからついつい食べ過ぎちゃったの！
自分でもあんな量を1人で食べれただなんて信じられないよ。
「お、お腹が空いてたの！
今日、朝早くからいっぱい動かされたから…」
でもいくらお腹が空いていたとはいえ、やはり人前でｶﾞﾂｶﾞﾂ食べるのは恥ずかしい。
しかもサクマとゲンダに間近で見られたんだもん。
100年の眠りにつきたいぐらいだよ。
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＊IJu＊(プロフ) - アインツバル(家のパソコン)さん» コメントありがとうございます〜！僕にはもったいない嬉しいお言葉…(´；ω；`)ノロノロ更新ですが、これからも頑張ります〜！ (2019年12月8日 15時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル(家のパソコン) - わぁぁぁ、続編本当におめでとうございます！もう文章が光り輝いて見えるレベルですね……これからも作者様のペースで頑張って下さい、ずっと応援してます！ (2019年12月7日 18時) (レス) id: ae0283035e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 時雨（元．不動彩香（アヤカ））さん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉頂きました(*´∀｀)これからも更新頑張りますっ！！ (2019年12月1日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨（元．不動彩香（アヤカ））(プロフ) - 続編おめでとうございます、やっぱり貴方は凄いです！最初の一ページから素敵です、更新頑張って下さい！応援してますね！！ (2019年11月30日 15時) (レス) id: b421c0e73a (このIDを非表示/違反報告)
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