◇ラプンツェルのモヤモヤ ページ38
「…ねぇ、フドウ」
今までずっと頭の中で考えていただけだったけれど、頭の悪い私じゃ限界があって。
ずっと黙ったままだったけれど、私は思い切って口を開くと、フドウは歩みを止めず、振り返りもせずに「なんだ？」と返事を返した。
「お父さんとお母さん、なんであんな事したのかな」
「…」
「お父さんとお母さん、どうしてわざわざあんな事したのかな。
私、忘れられてたんじゃなかったのかな」
1番の疑問であり、1番のモヤモヤした何か。
だって私、てっきりあの2人には忘れられてると思ってたから。
私のお父さんとお母さんは私が病気になってから、殆ど会ってはいない。
ううん、最初の頃は会ってた。
お父さんもお母さんも毎日のようにお見舞いに来てくれて。
私は毎日2人が来るのを楽しみにしていた。
でも、いつからだろう…
多分、私の病気の手術が難しいってお医者さんから話を聞いていた時かな。
と言っても私はその話を盗み聞きしてたんだけど。
お父さんとお母さん、だんだん会える日が少なくなってった。
最初は単純に忙しいのかなって思ってた。
2人共お仕事してるし、そのせいで家に帰れなかった事も何回かあったみたいだから。
でもあまりにも会えない日の方が多くなってって
遂には何にも言わずに2人共来なくなった。
「お父さんとお母さん、私の事嫌いになったんだと思ってたの。だから私に会いに来なくなったんだと思ってた。
でも、さっきのテレビの中の2人、泣いてたの。
私を…娘を返してって泣いてた。
ねぇ、どうしてあんな事したのかな…？
お父さんとお母さんは、私の事をどう思っているのかな…？」
心の何処かで2人に見捨てられたんだと諦めてた。
でも諦めて切れなくて、私は心の片隅で2人を待ち続けていた。
私の事がどうでも良くなったのなら、普通はあんな事しないと思う。
でも、だとしたら。
どうして2人は急に、私に会いに来なくなったんだろう。
私の事を泣く程大切に思っているのなら
私に会いに来てくれたっていいと思う。
別に毎日会いに来い、だなんて言わないから。
年に1回でいい。いや、もっと少なくてもいい。
ただ一目、私に姿を見せてほしいの。
1人にしてほしくないの。
「わかんないの…私、お父さんとお母さんがわからない。
嫌われてるんだと思ってたのに、あんな事されたら…私、私…」
今更、後悔が波のように押し寄せる。
どうしよう。
どうして私は、病院から出てしまったんだろう。
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＊IJu＊(プロフ) - アインツバル(家のパソコン)さん» コメントありがとうございます〜！僕にはもったいない嬉しいお言葉…(´；ω；`)ノロノロ更新ですが、これからも頑張ります〜！ (2019年12月8日 15時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル(家のパソコン) - わぁぁぁ、続編本当におめでとうございます！もう文章が光り輝いて見えるレベルですね……これからも作者様のペースで頑張って下さい、ずっと応援してます！ (2019年12月7日 18時) (レス) id: ae0283035e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 時雨（元．不動彩香（アヤカ））さん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉頂きました(*´∀｀)これからも更新頑張りますっ！！ (2019年12月1日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨（元．不動彩香（アヤカ））(プロフ) - 続編おめでとうございます、やっぱり貴方は凄いです！最初の一ページから素敵です、更新頑張って下さい！応援してますね！！ (2019年11月30日 15時) (レス) id: b421c0e73a (このIDを非表示/違反報告)
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