◇ラプンツェルの悪戯心 ページ31
途中、何軒か気になるお店に気を取られつつも、ひたすら看板の矢印に従い、道なりに進んで行くと目的地の足湯はすぐに見つかった。
足首辺りまである湯を囲むようにベンチが円になっている場所だ。
最初、水の出ない噴水かと思っちゃったけれど、フドウが教えてくれたから素通りせずに済んだ。
「すごーい！湯気出てる！暖かいよフドウ！」
「…そりゃ、温泉だからな」
タイミングが良かったのか、それとも遅い時間だからか。
今は誰も座っておらず、私はまずお湯を指先で触れてみる。
んー…熱い！
あまりの熱さに私はすぐお湯から手を離す。
でも慣れたら気持ちいい…と、思う！多分！
ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬと少しの間、湯加減を確認してから
私はすぐにベンチに腰掛けると、靴と靴下を脱いで足元に揃えた。
そっと足を入れてみるが最初はやっぱり熱くて全部は入れられそうになかった。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、慣らして入れてって
やがて足首まで浸かると私は思いっ切り足を伸ばしてみる。
「ん〜〜！気持ち〜〜〜！！」
久々に湯に浸かったから(と言っても足だけだけど)だろうか。
じわじわと湯が足に染み入るような気持ちのいい感覚に、私は思わず唸り声をあげる。
潜水艦だとシャワーだけだもんね。
しかも、外が煩いからゆっくりする事も出来ないし。
「そりゃ、よーござんした」
足湯を堪能していると、その横でフドウは何処か小馬鹿にしているような表情を浮かべながら、そんな事を口にする。
そう言うフドウは足湯に足を入れてはおらず
ベンチの上に胡座をかいて頬杖をついていた。
「フドウは入らないの？気持ちいいよ〜！」
「いや、いい。そんな呑気にしてる時間なんてねーから」
「折角来たんだからフドウも入りなよー！」
「別に俺は遊びに来たんじゃねーんだよ。お前の付き添いなだけだ」
「ぶー……」
…自分にも私にもケチなフドウ。
折角なんだから入ればいいのに。
頑なに入ろうとしないフドウに私はﾑｯとなっちゃったけれど、ふと自分の浸かっている湯を見て私は思わずほくそ笑む。
おもむろに私は手で湯を掬い取ると……
「えーい！」
「うわっ？！」
悪戯心の赴くままに、よそ見をするフドウの顔に思いっ切り掛けてあげた。
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＊IJu＊(プロフ) - アインツバル(家のパソコン)さん» コメントありがとうございます〜！僕にはもったいない嬉しいお言葉…(´；ω；`)ノロノロ更新ですが、これからも頑張ります〜！ (2019年12月8日 15時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル(家のパソコン) - わぁぁぁ、続編本当におめでとうございます！もう文章が光り輝いて見えるレベルですね……これからも作者様のペースで頑張って下さい、ずっと応援してます！ (2019年12月7日 18時) (レス) id: ae0283035e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 時雨（元．不動彩香（アヤカ））さん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉頂きました(*´∀｀)これからも更新頑張りますっ！！ (2019年12月1日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨（元．不動彩香（アヤカ））(プロフ) - 続編おめでとうございます、やっぱり貴方は凄いです！最初の一ページから素敵です、更新頑張って下さい！応援してますね！！ (2019年11月30日 15時) (レス) id: b421c0e73a (このIDを非表示/違反報告)
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