◇ラプンツェルは素直 ページ4
「……フドウって、凄いんだね」
「…あﾝ？」
「だってあの短時間で皆の動き見てたんでしょ？
しかもそれぞれの悪い所を見抜いて…凄いね、フドウは」
「………はァ」
あんまりにも素直に褒め過ぎたのだろうか。
フドウは訝しげに私を見遣りながら顔を逸らし
視線だけ合わせて「…どーも」と呟く。
でも普通に凄いと思う。
私だったら1人の動き見るのでやっとだよ。
…ううん、1人の動きもまともに見れない。
私、観察とか苦手だから。
「ま、キャプテンとしてトーゼンの事をしてるまでさ。
チーム全体を見渡さなきゃ、選手1人1人の動きは確認出来ないしな」
「へぇ……じゃあ、私はどうなの？」
「…お前？」
チーム全体を見てるって言うのなら、私の事も見てるって事だよね。
あんまり期待はしてないけれど、好奇心から私は自分を指差しながら尋ねてみると、フドウは私の方を見遣る。
そうしてじぃーっと私を睨むように暫く見つめ、やがて1つ息を吐くと、途端に意地悪く笑いながら「そうだなぁ…」と言葉を続けた。
「ボールのコントロールもろくに出来ない。
動きだって無駄ばっかりで、体力無しの根性無し。
オマケに胸も身長も無いドヘタレクソ…ってところか」
「むっ……？！ド……へっ？！」
……ほら、全然褒めてくれない。
しかも予想より色々言われて、ツッコみ切れない。
む、胸……いや、体型は仕方ないじゃない。
ずっと病院で過ごしてたし、運動とかして来なかったし。
でもコントロールとか体力無しとかは何も言えない。
だって事実だもん。
だから私だけこうやって個別にやってるんだ。
「……ゴメンなさいね、ヘタクソで」
言われるのは覚悟してたけど、でも実際聞くとやっぱりヘコむ。
それでもフドウには弱い所見せたくないから、そっぽを向いて精一杯強がってみせるとフドウはｹﾗｹﾗ笑いながら「当たり前だろ」と言ってのけた。
「お前はまだ始めたばっかなんだからな。
最初から出来るヤツなんてそういない。
だから少しでも試合で使えるように、こうやって特訓してんだろ？」
「……」
「つー事で、次の練習入るぞ。ほら立て」
「えっ？！も、もう休憩終わり…？！」
褒めてくれるのかなって、期待してた自分がいたから、続けられた言葉に肩を落とす。
でも私1人の為にわざわざ付きっきりで特訓に付き合ってくれる所は素直に嬉しい。
1人で特訓なんて寂し過ぎるもんね。
…まぁ、意地悪なのは嫌だけど。
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＊IJu＊(プロフ) - アインツバル(家のパソコン)さん» コメントありがとうございます〜！僕にはもったいない嬉しいお言葉…(´；ω；`)ノロノロ更新ですが、これからも頑張ります〜！ (2019年12月8日 15時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル(家のパソコン) - わぁぁぁ、続編本当におめでとうございます！もう文章が光り輝いて見えるレベルですね……これからも作者様のペースで頑張って下さい、ずっと応援してます！ (2019年12月7日 18時) (レス) id: ae0283035e (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 時雨（元．不動彩香（アヤカ））さん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉頂きました(*´∀｀)これからも更新頑張りますっ！！ (2019年12月1日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨（元．不動彩香（アヤカ））(プロフ) - 続編おめでとうございます、やっぱり貴方は凄いです！最初の一ページから素敵です、更新頑張って下さい！応援してますね！！ (2019年11月30日 15時) (レス) id: b421c0e73a (このIDを非表示/違反報告)
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