△リボンが14こ▽ ページ17
そこまで思い描いてから『だがしかし』と真名部は思いとどまる。
自分は人より体力が無く、また運動も出来ない。
例え過去にサッカーの世界…いや、銀河の大会に出場していた経験があるとは言え、それは所詮過去。
自分はあれからサッカーは続けず、自分の道を歩んでいるので、運動とは無縁の生活だ。
そんな人間の走る速度などたかが知れている。
先程の彼女の身体能力は…わからない。
ただ、小さいとは言え、男1人を支えられるあの力量は普通の女性にはなかなか出来ない。
ただでさえ自分は力が弱いのに、力技となると押し負ける可能性が大いにある。
それに足だって速かったら、仮に脱出出来たとしても追いつかれる可能性だってある。
そうなってしまったらお終いだ。
「(ですが、こんなチャンスは滅多にあるものじゃない…一か八か賭けてみた方がよろしいのでしょうか…)」
真名部は視線を落としていた顔を上げ、再び玄関前の扉を見遣る。
距離は3mと50cm。鍵はされていない、簡素な扉。
玄関前には自分が履いていた靴が綺麗に揃えられていた。
自分が履いていた靴があるのなら好都合だ。
裸足で地面を歩くのは些か抵抗があるから。
だがふともう1つ、女性物の靴がある事に気付く。
派手な赤色に高いヒールの靴だ。
こちらも不自然なぐらいに綺麗に揃えられていた。
あの靴は…彼女の母親のモノ？
とてもじゃないがAが履くとは思えない代物だ。
だが玄関前にはその2足しか靴はなく
真名部は少し違和感を感じた。
…彼女はあまり、外に出ない人なのだろうか？
それとも玄関前に自分の靴は置きたくない人間なのだろうか？あの人が？
「(…って、そんな事を考えている場合じゃない！)」
無意識に妙な事を考えてしまい、真名部は首を振って違和感を振り払う。
今はそれよりも脱出するかしないか。
それを考えなくては。
きっと彼女はあと26秒もすれば戻って来る。
その間に全速力で玄関前に向かい出て行けば、少しは遠くに逃げれる…？
ああ、それとも外に出たら助けを呼べばいい？
近隣の人に匿ってもらって、それから両親に連絡を…
「まなべーー！まなべの言ってたバックってこれだよね？」
「うわぁっ？！」
脳裏で再び作戦を練り、いよいよ決行に移そうと黄ばんだ受話器を置いた瞬間
タイミングが良いのか悪いのか、予想していた時間より5秒早くAが真名部の元に戻って来た。
その手には確かに、真名部のスクールバッグを手にして。
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Rai - ＊IJu＊さん» イベント参加ありがとうございます〜! 実は私もその作品「 箱庭少女の孤高哀歌」も読んでました正に好きで、これからの作品ともに頑張って下さい！ (2020年8月25日 18時) (
レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます〜！では参加させて頂きますね〜！ (2020年8月25日 18時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - ＊IJu＊さん» その他大丈夫です！後そのまま画面、ペースト、通常検索など出て来ると思います！ (2020年8月25日 17時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ですが、Raiさんがもしよろしければ、他にもイナGOの作品を書いているので、そちらの方でイベントに参加させて頂いても宜しいでしょうか？ (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» 初めまして、コメントありがとうございます！折角のお誘い感謝致しますが、この小説は内容があまり明るくない上に人を選ぶ作品だと思っておりますので、この作品での参加はお断りさせて頂きます…… (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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