△リボンが9こ▽ ページ12
「あ…あの…！」
ここまでの彼女との会話から、真名部は拉致があかないと思ったのだろう。
何せ知りたい事は濁されてばかりで、何もわからないのだから。
なので真名部は思い切って彼女に切り出した。
「……僕は、いつになったら帰れるんですか……？」
内心ﾋﾞｸﾋﾞｸしながらも、決して本心は悟られないように。
真名部はなるべく彼女を刺激しないよう、控え目に尋ねる。
彼女が何者であれ、異常なのには変わりない。
でも今の状態じゃイマイチあやふやで、彼女が自分にとって味方なのかそうでないのかの判断に困る。
いや、この状況では間違いなく後者の方なんだろうが
真名部にはどうにも彼女が悪い人間には見えなかった。
それどころか、彼女は………
「……だいじょーぶ！」
やけにたっぷりと間を置いて、彼女は振り返る。
そうしてﾆｺﾘと愛想の良い、愛らしい笑みを浮かべると真名部の元に歩み寄り、彼の顔を覗き込んだ。
真名部は最初、何かされるのかと思い「ﾋｪｯ」と情けない悲鳴をあげたが、思っていたより詰められた距離に真名部は内心ﾄﾞｷﾞﾏｷﾞしてしまう。
「ママが帰って来たら、ちゃんとお家に返してあげる！それまでの間だけだから」
「ま…ママが、帰ってから……」
「うん！私、嘘はつかないもん！」
その言葉を聞いて真名部は一瞬安心してしまったが
ハッキリと帰すと言われていない事を不安に思い、曖昧な表情を浮かべてしまう。
それの先程、彼女は自分の母親は出掛けると1日か2日は帰って来ないと言っていた。
そう考えると、最悪の場合この汚部屋で寝泊まりする事になってしまうだろう。
「……あの、因みに…アナタのお母さんはいつお出掛けになりました…？」
「うーーん……」
真名部は冷や汗をかきながらも、慎重に言葉を選んで彼女に尋ねた。
すると彼女は長めに唸って考えるような素振りを見せ
暫くうんうん考えていたようだが
やがて照れ笑いにも似た笑みを浮かべると、真名部の質問に答えた。
「…忘れちゃった！」
……本当に帰す気はあるのだろうか。
再び真名部の思考は沈んだ。
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Rai - ＊IJu＊さん» イベント参加ありがとうございます〜! 実は私もその作品「 箱庭少女の孤高哀歌」も読んでました正に好きで、これからの作品ともに頑張って下さい！ (2020年8月25日 18時) (
レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます〜！では参加させて頂きますね〜！ (2020年8月25日 18時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - ＊IJu＊さん» その他大丈夫です！後そのまま画面、ペースト、通常検索など出て来ると思います！ (2020年8月25日 17時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ですが、Raiさんがもしよろしければ、他にもイナGOの作品を書いているので、そちらの方でイベントに参加させて頂いても宜しいでしょうか？ (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» 初めまして、コメントありがとうございます！折角のお誘い感謝致しますが、この小説は内容があまり明るくない上に人を選ぶ作品だと思っておりますので、この作品での参加はお断りさせて頂きます…… (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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