△リボンが16こ▽ ページ19
でも流石に問い詰めるワケにもいかなくて、真名部は1つ溜息を吐く。
自分が外部と連絡が取れないようにする為に盗ったんだろう。
そりゃそうだ、そんな簡単に連絡されたら、誘拐した側はたまったものでは無い。
だとしても、とぼけ方はもう少し真面目にしてほしい…と真名部は思う。
馬鹿みたいに子供のような態度ではぐらかされるぐらいなら、堂々と言って欲しいものだ。
「ご、ごめんね…ただ、
「いえ…いいんです。その…
…………今、なんて言いました？」
真名部の落胆した態度を見て、彼女は益々しょんぼり肩を落として視線を落とすと、叱られた子供のような声で続けた。
「
人の物は勝手に見ちゃダメだって、わかってたけれど……」
「は…初めて見た、って…アナタ、コレ見た事ないんですか？」
「う、うん、無いよ。ママはそういうバックは持ってなかったし」
「学校でも見た事なかったんですか…？」
「ガッコウ…？行った事ないなぁ」
「…はい？」
更なる事実に真名部は自分の耳を疑った。
学校に行った事がない？どうして？
学校に行くのは義務だ。
少なくとも中学卒業までは通わなければいけない。
それなのに彼女は行った事がない？
中学校も？小学校も？
…真名部の額に、嫌な汗が流れる。
彼女の…いや、彼女の家庭の闇を垣間見た気がした。
そう考えると散らかった部屋も、帰って来ない母も、彼女が妙に幼稚なのも、彼女の体の包帯も気になって来る。
まさか、もしかして。
その考えが真名部の脳裏を掠めた。
「あ…あのね？この事、ママには内緒にしてほしいんだ！ママは優しいけれど、怒るとすっごく怖くって…勝手に人の物触った事がバレたら、私…」
「わっ…かり、ました…大丈夫です。
…言うつもりは、ありませんから」
不意に、真名部は話し掛けられてﾋﾞｸｯとした。
慌てて彼女の言葉に返答すると、Aは「ほんとう？」とﾎｯとしたように微笑んでから「勝手に触ってごめんね」と再度謝った。
真名部は気付いたらスマホの事なんか忘れていた。
もうそれどころではなかったから。
ふと、考える。
彼女の母親が怒ったら、一体彼女は何をされてしまうのか。
…それ以上は踏み込みたくなかった。
踏み込んでしまったら、もう戻れない気がした。
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Rai - ＊IJu＊さん» イベント参加ありがとうございます〜! 実は私もその作品「 箱庭少女の孤高哀歌」も読んでました正に好きで、これからの作品ともに頑張って下さい！ (2020年8月25日 18時) (
レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ありがとうございます〜！では参加させて頂きますね〜！ (2020年8月25日 18時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
Rai - ＊IJu＊さん» その他大丈夫です！後そのまま画面、ペースト、通常検索など出て来ると思います！ (2020年8月25日 17時) (レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» ですが、Raiさんがもしよろしければ、他にもイナGOの作品を書いているので、そちらの方でイベントに参加させて頂いても宜しいでしょうか？ (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - Raiさん» 初めまして、コメントありがとうございます！折角のお誘い感謝致しますが、この小説は内容があまり明るくない上に人を選ぶ作品だと思っておりますので、この作品での参加はお断りさせて頂きます…… (2020年8月25日 15時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
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