【イナイレ】シッカーラプンツェル【不動明王】

◇ラプンツェルとタカナシ ページ38

「じゃ、佐久間と源田は着替えてテキトーに練習に参加してろ」



フドウはサクマとゲンダを指差しながらそう指示を出し、2人の視線は名前を呼ばれなかった私に移る。


私も少し困ってる……これからどうすればいいのかわからないから。

だから私はフドウに尋ねようと思ったが、代わりにゲンダが尋ねてくれた。



「…Aはどうするんだ？」

「ソイツはまだユニフォーム持ってないだろ？
だから、ソイツの分のユニフォーム選んで来るんだ」



言われてそう言えば…とグラウンドでボールを蹴る人達の服装を見遣る。


みんな、今私達が着ている制服ではなく、半袖半ズボンの動きやすそうな服だもんね。
きっとサッカーをする上での�狎�服�瓩澆燭い覆發里覆鵑世蹐Α�

私もサッカーをしなきゃいけないみたいだし…着なきゃいけないのかも。


みんなが着ているユニフォームを私が着ている所を想像したら、制服を着る前の時のようにちょっとﾜｸﾜｸしてきてしまった。



「つー事で、今からサイズ合わせだ」

「お前が…合わせるのか？」

「ンなワケねーだろ」



その為にどうやらサイズを合わせなきゃいけないみたい。

フドウはサクマの訝しげな視線を横目で一瞥しながら吐き捨てるようにそう言うと、グラウンドの方を振り返り「小鳥遊！」と叫んだ。


するとピンクの髪の女の子がこちらの方を向いて、途端に顔を顰めながらも私達の方へ駆け寄って来た。

髪の毛をサイドで結んで、左目を眼帯のように覆い隠していたけれど、その顔は確かに私のルームメイトとして昨日紹介された女の子だった。


あの人の名前、タカナシって言うんだ……
顔半分隠してるけれど、やっぱり美人さん。

今呼ばれた名前は上の名前かな？
下の名前はなんだろう…？



「…なんだよ、不動？」

「コイツのサイズに合うユニフォーム、一緒に選んで来い」

「はァ？なんで私が？」

「お前しか女子がいないからだろ？
つか、黒井の面倒見てやれって昨日言ったろ。早々に自分の役割投げ出しやがって」

「アンタが押し付けてきただけだろ？
私は承諾してないし、世話する気もないからね」

「少しは言う事聞けよ…女のクセに」

「っ……アンタこそチビのクセに生意気言ってんじゃねーよ、このハゲ！」

「なっ…！？」



私のユニフォームを取りに行くだけのはずなのに。

何故だか喧嘩に発展し、収拾がつかなくなった所でゲンダが間に割って入ってった。

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