【イナイレ】シッカーラプンツェル【不動明王】

◇ラプンツェルの朝 ページ48

次の日、私はまたもタカナシに起こされ、ベットの天井に頭をぶつけて目を覚ますと、昨日と同じように着替えて私がこの潜水艦内で最初に向かった部屋にタカナシと向かった(ミーティングルームと言うらしい)。


昨日はあれからサクマとゲンダの部屋でサッカーのルールについて教えてもらったけれど、とても楽しかった。

2人とも優しいし、教え方もわかりやすいし
何よりちゃんと覚えたらいっぱい褒めてくれたの！


おかげでサッカーのルールについては粗方覚えた…とは思う。

だからあとは実践あるのみ。
頭でわかってても実際に動いてみないと、ﾋﾟﾝと来ない事ってあるもんね。



「おはよう、A」

「おはよ〜、サクマ！ゲンダ！」



ミーティングルームに入るとフドウ以外はもう既に全員揃っていて、私を見つけると2人とも微笑みを浮かべて挨拶をしてくれた。

私はその挨拶を返して一緒に来たタカナシと分かれると、ゲンダの隣に腰掛けた。



「どうだ、A？昨日教えた事はちゃんと覚えているか？」

「うん！ちゃんと覚えてるよ！
2人ともわかりやすく教えてくれたから！」

「嬉しい事言ってくれるな。
何かわからない事があったらまた聞きに来るといい」

「わかった！2人ともありがとー！」



そんな話をしていると、ふとミーティングルームの扉が開かれた。

やって来たのは最後のメンバーのフドウ。
彼は何やら数枚の紙束を手にやって来ると、「はい、ちゅうもーく」と気だるげに片手を上げた。


瞬間、若干ザワついていた部屋が一瞬で静かになり
視線は全員フドウをの方に向かう。



「今日はより実践向けの練習をしろと総帥サマからのご達しだ。ンで、その際にそれぞれポジションを割り振らなきゃなんねーんだが……」



フドウは紙の束の方を見ながら、面倒臭そうに長々と説明する。

どうやら今日はよりサッカーらしく個人ではなく皆で特訓するらしい。
それで、まだ皆のポジションを割り振っていなかったから今割り振って、実際に動いてみようって話みたい。



FW、MF、DF、GK。

それぞれのポジションに割り振られた人の名前が次々と発表されるが、その中に私の名前は無かった。


気になった私は発表された後、次の話に移る前に手を挙げると、フドウは眉間にシワを寄せながらも「はい、どーぞ」と私を指し示したので、私は遠慮無くフドウに尋ねた。

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