おはようしたくないんだ ページ28
「おはようございます、不動さん」
ゆさゆさと体を揺さぶられ、俺は重い瞼を上げる。
すると目の前には憎たらしい顔が映り、彼女はいつも通りの無表情で俺の顔を覗き込んだ。
「もう朝ですよ、起きなきゃダメですよ」
「ハァ…？もう少し寝かせろや…」
「8時ですよ、今日がもし学校なら遅刻ですよ。
寧ろそれまで大人しく寝せておいた私を褒めて下さい」
「知らねぇよ…こっちは変な時間に起きて眠いんだっつの…」
俺は掛けていた薄手の毛布を頭まで被ると寝返りを打って彼女に背中を向けた。
すると古城は「あら？」と声を出して首を傾げる。
「何か嫌な夢でも見てしまったのですか？」
「ちっげーよバカ。お前のせいだ」
「私が不動さんの睡眠を妨害するような事をしてしまったのですか？」
「してた…って、お前覚えてないのかよ？」
「そう言えば…夜中に不動さんの所で眠っていたはずなのに、朝にはベッドの上にいました」
「それだよ」
やっぱ確信犯か。
キョトンと首を傾げながら俺を見つめる彼女に俺は溜息を吐くと、まだ目覚めていない体を起こして欠伸をする。
目覚めの悪い朝だ。
これが暫く続くかもしれないと思うと早くも疲れが押し寄せてくるような。
「朝ご飯は昨日のカレーでよろしいですか？」
「それしか無いだろ？」
「あとはお菓子とか…」
「朝飯に菓子食うわけねーだろ」
軽く彼女の額をチョップすると、俺はソファから立ち上がり、台所へと向かった。
そのすぐ後ろに、チョップされた場所を押さえた古城がついて来る。
「で？今日も親父さん所に行くんだろ？」
「はい」
「…また、待ってなきゃダメか？」
「なるべくそうしてほしいですが…無理なら別に。
時間になったら迎えに来てくれれば」
「はぁ…」
彼を温めながら俺は溜息を吐くと、何処か申し訳なさそうな顔をする古城の頭をポンポンと撫でてやった。
すると彼女は微かに微笑みを浮かべて、目を伏せる。
はいはい、迎えに来りゃいいのね。
ちゃんと行ってやりますとも。
何せ、コイツを1人にしないって、約束しちまったしよ。
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＊IJu＊(プロフ) - 秋さん» 御指摘コメントありがとうございますー！ 寝惚けてたんですかね…わかりやすくご説明して下さりありがとうです…！早速直してきます！ (2017年9月8日 21時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - 『元気だったんだ』の回の、お菓子を買って良いか問いかける台詞の「不動さん」が「不動ん」になってますよ〜 (2017年9月8日 21時) (携帯から) (レス) id: 66483bffd5 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァノア(プロフ) - 続きが気になります！ 確かに明王カッコいいですよね！ (2017年7月7日 21時) (携帯から) (レス) id: be32b6886c (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 菜桜 エネさん» コメントありがとうございます！ 同士でしたか…！不動さんカッコイイですよね、素敵ですよね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) そう言って貰えて嬉しいです…！ 更新頑張ります(∩´∀`∩) (2016年8月6日 22時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
菜桜 エネ(プロフ) - 私も明王大好きです！いいお話だと思うので、更新頑張ってなのです。 (2016年8月1日 6時) (レス) id: f7768399a3 (このIDを非表示/違反報告)
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