元気だったんだ ページ23
面会時間が終了し、病院から出て来た古城を迎えると俺達はそのまま近くのスーパーに向かった。
暫くは親父さんの家で生活しなくちゃなんないからな…
料理出来ない事は無いし、今日は何か作ってやろうと思って。
「不動さん、お菓子買っても良いですか？」
「ダメだ。我慢しろ」
「では、菓子パンは？」
「ダメだ」
「ケーキはどうでしょう？」
「何でグレードがアップしてやがる」
彼女とのくだらない会話に呆れつつも、今日の夕飯の材料を次々カゴの中に入れていく。
因みに今日はカレーを作るつもりだ。
カレーは皆大好きだろ？
「あんまり食うと太るぞ、お前。
ただでさえ大喰らいなのに、プラス間食はそーとーヤバイんじゃねーの？」
「不動さんはやはりスリムな方がお好きですか？」
「まー、綺麗な方がいいわな。
ついでに言うとちゃんとメリハリある女らしい体型が好み」
「……不動さん、牛乳も買いましょう」
冗談でふざけて答えると、古城はまともに受け取ったのか自分の胸元を見て目を伏せた。
古城よ、牛乳にそこまでのパワーはねーと思うぞ。
「…ところでよ、古城。
お前の親父さんの様子はどうだったんだよ？」
精肉コーナーを見て回りながら、ふと古城に俺は尋ねる。
すると彼女は何処か悲しそう顔をしながら俯き、微かに眉を顰めた。
……あれ？もしかして古城のお父さんはもうそこまで悪化して……
「とても元気でいらっしゃいました…」
「え？ほ、ホントかよ？」
「はい…いっぱい話を聞いてもらえて……
あぁ……大きくなりたい」
「さっきの話引きずってただけかよ」
俺の心配を返せ。
紛らわしい言動の不一致に俺は溜息を吐くと、「いい加減にしろ」と彼女の頭を乱暴に撫でてやった。
古城はぐちゃぐちゃになった髪の毛を指で梳かし、俺を軽く睨みつけるように見上げる。
「とりあえず、親父さんは元気なんだな？」
「はい、元気です」
「そうか。良かったな、いっぱい話せて」
「はい、とても嬉しかったです。
…でも、やっぱりお父さんは私の事を娘だと思ってないみたいで」
「…記憶障害かなんかか？」
「さぁ…わかりませんけれど」
古城の不安げな表情に俺も眉を顰める。
……今度行った時、ちょっと聞いてみるか。
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＊IJu＊(プロフ) - 秋さん» 御指摘コメントありがとうございますー！ 寝惚けてたんですかね…わかりやすくご説明して下さりありがとうです…！早速直してきます！ (2017年9月8日 21時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - 『元気だったんだ』の回の、お菓子を買って良いか問いかける台詞の「不動さん」が「不動ん」になってますよ〜 (2017年9月8日 21時) (携帯から) (レス) id: 66483bffd5 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァノア(プロフ) - 続きが気になります！ 確かに明王カッコいいですよね！ (2017年7月7日 21時) (携帯から) (レス) id: be32b6886c (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 菜桜 エネさん» コメントありがとうございます！ 同士でしたか…！不動さんカッコイイですよね、素敵ですよね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) そう言って貰えて嬉しいです…！ 更新頑張ります(∩´∀`∩) (2016年8月6日 22時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
菜桜 エネ(プロフ) - 私も明王大好きです！いいお話だと思うので、更新頑張ってなのです。 (2016年8月1日 6時) (レス) id: f7768399a3 (このIDを非表示/違反報告)
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