帰って来たんだ ページ13
惣菜とおにぎり、2Ｌの麦茶を購入すると俺はそのまま古城の親父さんの家へと向かう。
あーあ…アイツまだ寝てると良いんだが……
起きてたらどうしようか。
きっと面倒な事になるに違いない。
『何故勝手に買い物になんて行って来たの』みたいな事言われそう。
それとも『私も行きたかったです』とかか？
んで『次は私も必ず連れてって下さい。あとついでにケーキも買って下さい』とか言うんだろ。あー、マジ面倒。どうか寝ててくれ。
そうこう考えているうちにあっという間に帰って来てしまい、俺はそっと扉を開いた。
なるべく、アイツを起こさないように。
とりあえず玄関で待ちぼうけはしていなかったようなのでホッと一息吐いて、俺は部屋に上がるとリビングに行って1度荷物を下ろした。
その時、何処かからﾄﾞﾀﾄﾞﾀと走り回る足音が聞こえた。
しかもその足音は近付いてくる。
ヤバイ、アイツまさか起きてたのか…？
「……！」
「げっ……」
足音の主はすぐにこの部屋の出入口までやって来て、俺は思わず顔を顰めた。
古城は何故か肩で息をしながら呆然と突っ立っていたが
おもむろに俺に歩み寄って来て、俺の目の前で立ち止まる。
……お、怒ってんの、か……？
「す、すまん古城…えと…勝手に出掛けちまって。
ほら、冷蔵庫に何も無かっただろ？
だから飯買って……」
仕方ないので俺は溜息を吐いてから白状し始めると
不意に、彼女は俺に抱き着いて来た。
「……へっ？」
「………………ｸﾞｽｯ」
しかも、鼻を啜る音が聞こえる。
え……え？もしかして、コイツ今………
「…………古城、お前泣いてる…？」
「…………………」
胸板に顔を埋めたまま固まる彼女にそう問うと、彼女はグリグリと頭を横に振りながら押し付ける。
そう言われても…鼻啜る声聞いちまったんだけど。
つかそう言うなら顔上げろや。
「ど、どうしたんだよお前……？
いきなり抱き着いてきやがって…
まさか寂しかった、とか…？」
「……」
とりあえず彼女の背中を摩って落ち着かせながらそう尋ねると
古城はゆっくりと首を縦に振って、ギュッと俺の服の裾を掴んだ。
……って、えぇ……？
お前そんなウサギみたいな性格だったのかよ？
初めて聞いたぞ、お前のそんな性格。
まさかの一面に俺は呆れていると、古城はポツリと何やら呟いた。
「……1人に、しないで」
その声は酷く震え、弱々しかった。
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＊IJu＊(プロフ) - 秋さん» 御指摘コメントありがとうございますー！ 寝惚けてたんですかね…わかりやすくご説明して下さりありがとうです…！早速直してきます！ (2017年9月8日 21時) (
レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
秋 - 『元気だったんだ』の回の、お菓子を買って良いか問いかける台詞の「不動さん」が「不動ん」になってますよ〜 (2017年9月8日 21時) (携帯から) (レス) id: 66483bffd5 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァノア(プロフ) - 続きが気になります！ 確かに明王カッコいいですよね！ (2017年7月7日 21時) (携帯から) (レス) id: be32b6886c (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 菜桜 エネさん» コメントありがとうございます！ 同士でしたか…！不動さんカッコイイですよね、素敵ですよね(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) そう言って貰えて嬉しいです…！ 更新頑張ります(∩´∀`∩) (2016年8月6日 22時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
菜桜 エネ(プロフ) - 私も明王大好きです！いいお話だと思うので、更新頑張ってなのです。 (2016年8月1日 6時) (レス) id: f7768399a3 (このIDを非表示/違反報告)
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