ハウトゥー世界征服 東 5 ページ10
その後も演目は滞りなく行われ、観客を楽しませた。
やがて僕達による曲芸は全て終了し、客は散り散りにテントの出口へと向かう。
十数分もすれば客席に人はいなくなり、それを見計らうと僕達は皆控えから舞台に出て、曲芸に使った道具や散らかった客席を片付け始めた。
僕もまずは舞台に散らばったトランプを拾い、クラッカーの紙吹雪やら鉄角が壊した木箱などの破片をブラシで一箇所に集める。
「…あの、Aちゃん」
その時不意にロングコートの裾が引っ張られた。
振り返ると好葉が怯えたような表情で僕を見上げていた。
「どうしたの？」
「……あの人…」
僕が首を傾げると好葉は胸の前に手を片手を持っていき、もう片方の手でテントの入り口を指差した。
彼女の指差した方を見るとそこには1人の少年が立っていた。
少女のような顔立ちにピンクのおさげ。
青緑色の瞳は此方を見添え、眼光が鋭い。
僕はその少年の姿を見て思わず笑みを浮かべ、ブラシを好葉に託すとその少年へと歩み寄った。
「やぁやぁ！
誰かと思いましたら霧野クンじゃないですか。
今宵は《イドラのサーカス》に足をお運び頂き、誠にありがとうございました」
僕は公演の時にいつも演じる『イドラ』となり彼に深々とお辞儀をし、
顔を上げて、いつもの営業スマイルを彼に向けた。
「…死ぬかと思ったよ」
対して彼は不快そうに眉を顰めるとそう言って僕を睨み付けた。
相当、気分を損ねたようで。
「ハヤブサは的を外したりしませんよ。
彼の場合、例え目隠しをしていたとしても位置さえ覚えていれば造作も無い」
「だが、最後の2本は確実に嫌がらせだろ」
彼が言っているのはきっと、最後に自分の顔スレスレに刺さった2本のナイフの事だ。
通常なら3本だけでリンゴを射る予定だったのに…
今日の隼人は相当機嫌が悪かったみたい。
「おかげでスリルを味わってもらえたのでは？」
僕がニコッと愛想の良い微笑みを浮かべる。
しかし彼は露骨に嫌そうな表情をした。
「…おい、俺は馬鹿にされる為に此処に来たんじゃないぞ？」
彼はそう言い放ち、キッと僕を睨んだ。
しかし僕は以前と変わらぬ笑みを張り付け、わざとらしく首を傾げる。
「はて？では、何故此処に？」
「決まってるだろ」
霧野は胸元に下げた歪な星のネックレスを握り締め、僕を見添えた。
「
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ミア(プロフ) - 分かりました！ 次に作品を作る時にでも出してもらえれば幸いです！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！大変申し訳ありませんがこの物語にこれ以上登場人物を入れてしまうと元からｺﾞﾀｺﾞﾀしていることお話が更にｺﾞﾀｺﾞﾀしてしまうと思います…有難いお話ではありますが今回はお断りささて頂きますorz (2019年2月24日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - コメント失礼します。 私、キャラを考えるのはすごく好きなんですけど、ストーリーを考えるのが苦手で代わりにこの作品に出してもらえませんか？ 設定はコメント欄に書くので、お願いします！( ＞Д＜；) (2019年2月24日 16時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 未来の光に咲く鍵の花さん» コメントありがとうございます！ 本当ですか？嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 『小生』は『しょうせい』と読みます！ 分かりづらくてすみません！ (2015年3月4日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
未来の光に咲く鍵の花(プロフ) - この小説の世界観…好きです！あのすいません、『小生』と書いてなんと読むのですか？ (2015年3月4日 17時) (レス) id: e1d834432f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月24日 11時
