ハウトゥー世界征服 東 1 ページ6
宣伝の効果もあってか、サーカスのテント内には沢山の人が押し寄せ、席はあっという間に満席。
観客席はざわつき、僕はそれを舞台の幕の隙間から覗き込みマスクの下でほくそ笑んだ。
「A、A！」
暫く観客席を眺めていると不意に後ろから小声で自分を呼ぶ声がした。
振り返るとそこには今日の衣装に身を包んださくらが立っていた。
ピンク色のチュチュで、後ろで結ばれた白いリボンがとても可愛らしい。
顔にはいつものメイクと、右半分だけの白い仮面を被っていた。
「どう？今日の衣装？」
さくらはそう言うとその場で華麗に一回転して見せた。
スカート部分に散りばめられたスパンコールが幕から漏れた光に反射して、キラキラと輝く。
「ああ、とても似合っているよ、さくら。
新しい衣装かい？」
「うん！昨日、買って来たやつよ」
褒められたさくらは嬉しそうに微笑み、軽やかに回って喜びを体で表した。
「それより、そろそろ和人を呼んでよ。
今日のトップバッターは彼だからね」
「わかったわ」
さくらは返事をすると早速和人を呼びに奥へと消えてしまった。
すると入れ違いで天馬、京介、拓人がやって来た。
彼らもまた普段とは違う、派手な衣装に身を包んでいる。
「あ、いたー！
またこっそり御客さん見てるー！」
天馬は僕指差し、いつもと変わらぬ声量でそう言った。
慌てて京介が彼の口を両手で塞ぐ。
幸い、観客席には聞こえていないようだった。
「ちょっと様子を見ていただけさ。
今回も客席は満員だ」
「…有名になってきたんだな」
僕の報告に拓人は少し戸惑った表情で呟いた。
天馬がそんな拓人の様子を見て、京介の手を上手く避けて顔を覗き込む。
「いいじゃないですか！俺達、有名人ですよ！
もっと喜ばないと！」
天馬は本番前だからかいつもより興奮気味に、
だけど声をひそめて嬉しそうに微笑んだ。
しかし拓人の表情は晴れない。
「だが、有名になればなるほど【奴ら】に感づかれる可能性も上がる事になる。
いや…もしかしたら、本当は気付いているのかもしれない…」
拓人の言葉に剣城も俯き、同じ様な顔をする。
天馬も少しだけ暗い表情を見せた。
「…そろそろ、ショーが始まる」
僕はわざとらしくそう3人に言って、話をそらした。
すると天馬は顔を上げてすぐ笑顔で答え、拓人と京介の2人を連れて奥へと消えて行った。
…さぁて、気持ちを切り替えなくちゃ。
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ミア(プロフ) - 分かりました！ 次に作品を作る時にでも出してもらえれば幸いです！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！大変申し訳ありませんがこの物語にこれ以上登場人物を入れてしまうと元からｺﾞﾀｺﾞﾀしていることお話が更にｺﾞﾀｺﾞﾀしてしまうと思います…有難いお話ではありますが今回はお断りささて頂きますorz (2019年2月24日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - コメント失礼します。 私、キャラを考えるのはすごく好きなんですけど、ストーリーを考えるのが苦手で代わりにこの作品に出してもらえませんか？ 設定はコメント欄に書くので、お願いします！( ＞Д＜；) (2019年2月24日 16時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 未来の光に咲く鍵の花さん» コメントありがとうございます！ 本当ですか？嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 『小生』は『しょうせい』と読みます！ 分かりづらくてすみません！ (2015年3月4日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
未来の光に咲く鍵の花(プロフ) - この小説の世界観…好きです！あのすいません、『小生』と書いてなんと読むのですか？ (2015年3月4日 17時) (レス) id: e1d834432f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月24日 11時
