辻 37 ページ42
「先パイと監視とか〜聞いてないんスけどー…」
狩屋はブツブツと愚痴を吐きながら、俺の一歩先を歩く。
相変わらずライモン街は賑わっていて、見渡す限り一面に人がいる。
こんなんでもし“患者”がいたとして、果たして見つけられるだろうか。
「はーぁ、鬼道さんにサボりバレたのかな？
せっかくショートケーキ食べようとしたのに…」
狩屋は長い溜息を吐いて、俺を睨む。
俺は彼の鋭い視線を無視し、正面を向いて歩く。
俺達は今、ライモン街に“患者”がいないか監視を行っている。
“患者”と言うのはもちろん、《イドラのサーカス》の連中だ。
俺は約1カ月、風丸さんの指導の下にやっと基本をしっかり体で覚え、本格的にフィフスセクターの活動に参加する事になった。
フィフスセクターの主な活動は“患者”がいないか監視し、保護する事。
そんな事の為に俺は今まで護身術やら銃の扱い方やらを教わっていたのかと聞いた時驚いたのだが、風丸さんの話だと『絶対に必要』らしい。
だから俺の胸ポケットには一つの拳銃が入っている。
玉はもちろんあるし、撃とうと思えばいつでも撃てる。
他にも怪我をした時の為の薬と包帯、
予備の玉と3つの変な球を渡された。
ピンポン玉ぐらいの大きさで、腰のベルトの専用のホルダーに取り付けられている。
使い方を聞くと『対象に向かって投げろ』と非常にシンプル。
この武器(？)の効果など詳しい事は何も教えてくれない。
「…あ、アレ美味そう…！」
狩屋は1つの菓子店のクレープに目を付け、そう呟いた。
…コイツ、またやってやがる。
きっといつもこんな調子なのだろう。
「…狩屋、」
「分かってますよ〜！
『監視中だろ？』でしょ〜？」
「あー、ヤダヤダ」と耳を塞ぎ、狩屋はブーブー文句を言い始めた。
しかし急に立ち止まり、此方を振り返ると
両手を合わせ、苦笑した。
「先パイ、あのクレープ…
やっぱ買っちゃダメかなぁ…？」
「……サボるのか？」
「違う違う！
ちゃーんと監視もするからっ！
ね？お願い！！」
まるで子供の様に俺に頭を下げる狩屋に、俺は呆れて溜息を吐いた。
「……ちゃんとやれよ」
「…！ ありがとうございます、先パイ！
先パイの分も買ってきますねっ！！」
狩屋は満面の笑みでそう言うと早足気味にクレープの店に向かった。
俺はその様子を見てまた溜息を吐く。
「……！？」
その時だった。
“彼女”を見つけたのは。
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ミア(プロフ) - 分かりました！ 次に作品を作る時にでも出してもらえれば幸いです！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！大変申し訳ありませんがこの物語にこれ以上登場人物を入れてしまうと元からｺﾞﾀｺﾞﾀしていることお話が更にｺﾞﾀｺﾞﾀしてしまうと思います…有難いお話ではありますが今回はお断りささて頂きますorz (2019年2月24日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - コメント失礼します。 私、キャラを考えるのはすごく好きなんですけど、ストーリーを考えるのが苦手で代わりにこの作品に出してもらえませんか？ 設定はコメント欄に書くので、お願いします！( ＞Д＜；) (2019年2月24日 16時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 未来の光に咲く鍵の花さん» コメントありがとうございます！ 本当ですか？嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 『小生』は『しょうせい』と読みます！ 分かりづらくてすみません！ (2015年3月4日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
未来の光に咲く鍵の花(プロフ) - この小説の世界観…好きです！あのすいません、『小生』と書いてなんと読むのですか？ (2015年3月4日 17時) (レス) id: e1d834432f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月24日 11時
