辻 22 ページ27
「なんだ…此処……」
ライトの道を暫く歩くとこれまた薄暗い広い部屋に着いた。
幾つもの無機質な扉があり、中心には太く白い柱のような何かが天井まで伸びて、発光している。
壁にはテレビが幾つか掛かっており、そこには何処かの部屋の映像か何かが一定の時間を置いて切り替わりながら映っていた。
「狩屋マサキ、ただいま戻りましたー」
俺が周りをキョロキョロしていると、狩屋が呑気そうにそう言った。
すると奥から足音が聞こえ、中心の柱によってその人物の顔が明らかとなった。
ドレッドヘアをハーフアップにして纏め、緑のサングラスを掛けた男性だ。
彼は俺を視界に捉えると、ジッと此方を見る。
俺にはそれが、此方を睨んでいるようにしか感じなかった。
「…狩屋、ソイツは誰だ？」
やや此方を警戒しているのか、男性は訝しげにそう尋ねる。
すると狩屋は態度を変えずに答えた。
「親友に会いに《イドラのサーカス》に行ったってたんで、連れて来ましたよ。
この人、テントに入ったそうです」
「何…？」
狩屋がそう答えた途端、男性の表情が険しくなる。
その様子に少し怖じ気づいた俺は肩を竦めて、一歩後ろに下がる。
「…名前は？」
「霧野蘭丸くんです。
因みにその親友の名前は“あの”神童拓人さんです」
「…そうか」
狩屋まで険しい表情となり、男性は俺に歩み寄る。
俺の前で止まると、男性は初めて口元に笑みを浮かべた。
「申し遅れてすまない。
俺の名は鬼道有人だ、よろしくな」
「よ…よろしく、お願いします…」
いきなりの彼の自己紹介に俺は戸惑い、ぎこちないお辞儀をしてみせた。
……何だ、この人。
つかまず、此処は何処だ？
彼らは一体、何者だ？
狩屋と男性が何やら話している最中、俺の頭の中は疑問でいっぱいだった。
同時に、不安も募っていく。
……俺、マジでヤバイ何かについてきてしまったのかもしれない。
背中に嫌な汗が流れる。
「…ありがとな、狩屋。
後は任せたぞ」
「はーい」
少しすると会話が終わったようで、鬼道さんは踵を返して反対側の方のドアを開けて部屋から出て行った。
残された狩屋は同じぐらいの残された俺に歩み寄り、またあの卑しい笑みを浮かべて一つのドアを指差した。
「じゃ、霧野くん…で、いっかな？
部屋に案内してあげるよ」
彼の言葉に困惑する俺をよそに、当の本人は強引に俺の腕を引っ張って、ドアを開けた。
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ミア(プロフ) - 分かりました！ 次に作品を作る時にでも出してもらえれば幸いです！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！大変申し訳ありませんがこの物語にこれ以上登場人物を入れてしまうと元からｺﾞﾀｺﾞﾀしていることお話が更にｺﾞﾀｺﾞﾀしてしまうと思います…有難いお話ではありますが今回はお断りささて頂きますorz (2019年2月24日 23時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - コメント失礼します。 私、キャラを考えるのはすごく好きなんですけど、ストーリーを考えるのが苦手で代わりにこの作品に出してもらえませんか？ 設定はコメント欄に書くので、お願いします！( ＞Д＜；) (2019年2月24日 16時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 未来の光に咲く鍵の花さん» コメントありがとうございます！ 本当ですか？嬉しいです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 『小生』は『しょうせい』と読みます！ 分かりづらくてすみません！ (2015年3月4日 23時) (レス) id: b02a163c50 (このIDを非表示/違反報告)
未来の光に咲く鍵の花(プロフ) - この小説の世界観…好きです！あのすいません、『小生』と書いてなんと読むのですか？ (2015年3月4日 17時) (レス) id: e1d834432f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊IJu＊ | 作成日時：2015年1月24日 11時
