◇ラプンツェルと再び ページ5
内心文句を言いつつも、窓から声を掛ける相手を吟味する事十数分。
遂に絞り込む事が出来ずに、買い物を済ませて出て来る人が現れた。
「…あ！さっきの帽子ちゃん。また会ったね」
「おい、妙なあだ名付けるなよ…」
さっきも話した白髪の人だ。
その隣には勿論、坊主の怖い人も。
出て来てすぐ横にいた私は簡単に見つかってしまい
白髪の人はまたふんわり笑って話し掛けて来た。
しかもなんか名前付けられた。
べ、別にいいけれど…帽子被ってるから帽子ちゃんって安直過ぎない…？
「やっぱりファンの子なのかな？
お目当ての人はいる？良かったら呼んであげようか？」
白髪の人はﾆｺﾆｺ笑いながらコンビニの中の人達を見遣り、そう言ってくれた。
彼なりの気遣いかもしれないけれど、でも変に誤解されてるし。
私は首をﾌﾞﾝﾌﾞﾝ横に振ると思い切って口を開いた。
「わっ、私っ…！その、呼びに来て！」
「あ、やっぱりファンの子だったんだ」
「そ、そのっ…そうじゃなくって！
いや、ファンなのはそうだけど……今は違くて！」
「ファンだけど…ファンじゃない？
面白い事を言うね。全然意味がわからないや、あはは」
「いや笑ってる場合かよ……」
でも何も考えないで話し始めちゃったから、何が言いたいか自分でもさっぱりわからなくって。
白髪の人にも笑われちゃって、私は思わず首を窄めると
坊主の人が私と目線を合わせて、続けた。
「どうやら何か言いたいらしいな。
なんだ？言ってみろ」
「そ……そのっ…」
「その？」
「あの……」
「…あの？」
「…………ぅ」
「あーあ、泣かせちゃった」
「いや、まだ泣いてないだろ！」
頭では怖くないとはわかった。わかってるけど。
でもやっぱりその顔は怖くって、言葉が詰まってしまう。
ｷﾞｭｳとスカートの裾を握り締め、坊主の人から視線をそらすと、白髪の人が茶々を入れ始め、坊主の人が反論する。
や、やっぱりこの2人に話し掛けるのは無理……！
白髪の人はすぐからかうし、坊主の人はやっぱり…怖い！
早々にこの2人に話し掛けるのは諦め、次に出て来た人にしようと心に決める。
そうしたら丁度コンビニのドアが開いて、中から見覚えのある人が2人出て来た。
オレンジのバンダナの人と、青いマントをした人。
この2人はよく知ってる。
ライモンのキャプテンと、サクマとゲンダが話していた�爛�ドウ�瓩澄�
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